取材

アニメ制作会社「テレコム・アニメーションフィルム」潜入取材、「LUPIN THE ⅢRD 峰不二子の嘘」を生み出したスタジオはこんな感じ


1975年創業のアニメーション制作会社テレコム・アニメーションフィルムは、宮崎駿監督の「ルパン三世 カリオストロの城」、高畑勲監督の「じゃりン子チエ」などで知られる老舗です。今回、「LUPIN THE ⅢRD 峰不二子の嘘」公開に合わせてスタジオを見せてもらったのですが、整理整頓が伝統であるということで、うらやましくなるぐらいに整ったオフィスでした。

テレコム・アニメーションフィルム オフィシャルサイト
http://www.telecom-anime.com/

テレコム・アニメーションフィルムはトムス・エンタテインメント傘下の制作会社で、現在はトムス本社と同じ建物にスタジオを構えています。


建物1階のギャラリーコーナーには、トムス・エンタテインメントやテレコム・アニメーションフィルムが手がけてきた作品のグッズ類が展示されていました。「ルパン三世」関連では、「カリオストロの城」や「PART4」のフィギュアなどがありました。


スタジオに入ったところはこんな感じ。手前が制作部で、奥に原画・美術・動画などの部署があります。


マガジンラックにはCG WORLDやoffice関連書籍、TRIGGER・舛本和也さんによる「アニメを仕事に!トリガー流アニメ制作進行読本」などが並んでいました。


制作状況の連絡に使う「テレコム掲示板」。現在進行中の作品・話数と各パートの担当者、進捗などがぱっと分かるように掲示されていました。


報告会は1年分のスケジュールが年度頭に決まっています。細かい掲示などを見ていると、アニメーション制作会社というより、事務系の仕事をしている会社を見ているような印象を受けます。


制作部のスペースから1ブロック奥にあるのが作画部。原画マンと演出家の机が2ブロック分並びます。


テレコムでは大塚康生さんらによる「仕事場はきれいにすること」という教えが徹底されており、私物NGではないものの、かなり整理整頓が行き届いていました。掃除自体、外部の業者に委託せず、自分たちで行っているというのもその一因なのかも。また、掃除をはじめとしたルールがいろいろあるので、フリーランスの人が入って作業するにあたっては、まずオリエンテーションを行って一通りきっちり伝達が行われるとのこと。


作画部エリアより1ブロック奥には美術部。


また、作画部・美術部のあるエリアから通路を挟んだ反対側には作画部の動画スタッフのエリアがあります。


「LUPIN THE ⅢRD」などの制作を行うスタジオだけあって、作画部にはモデルガンなどの資料が置かれていました。


参考資料の一部。アニメーター御用達の「アニメーターズサバイバルキット」のほか、吉邉尚希さんの「ショートアニメーション メイキング講座」などが並んでいました。


スタジオ入口から一番離れた奥のスペースにあるのが「デジタル準備室」。原画工程のデジタル化に伴うインフラ整備やルール作りを行っています。テレコムでは動画工程のデジタル化は完了しており、「LUPIN THE ⅢRD 峰不二子の嘘」も動画はデジタル動画です。


アニメスタジオにはつきものの紙のストック。


作品が完成して役目を終えた「峰不二子の嘘」のものもありました。ロゴから、当初は「不二子篇」と呼ばれていたことがうかがえます。


紙があるなら筆記具も必要。鉛筆と消しゴムのストックがギッシリ、かつきっちりと整理されていました。


また、紙を無駄にしないように「社外用裏紙」「社内用裏紙」置き場も設けられていました。


このテレコムが送り出す、「ルパン三世」シリーズとはひと味違う「LUPIN THE ⅢRD」シリーズ最新作「峰不二子の嘘」がどのように作られていったのかについて、小池健監督と浄園祐プロデューサーにインタビューを実施しました。

・つづき
「ファミリールパン」とは異なる新たなルパン「LUPIN THE ⅢRD」を生んだ浄園祐プロデューサーにインタビュー - GIGAZINE


「LUPIN THE ⅢRD 峰不二子の嘘」小池健監督インタビュー、不二子の魅力「知性・美貌・フィジカルの高さ」を引き出した作品作り - GIGAZINE


なお、シリーズ最新作「峰不二子の嘘」は2019年8月23日よりAmazonで販売開始で、限定版DVDは税込5412円となっています。

Amazon | LUPIN THE IIIRD 峰不二子の嘘 限定版 [DVD] | アニメ

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in 取材,   映画,   アニメ, Posted by logc_nt

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