CGアニメーション制作会社「デジタル・フロンティア」の内部を大探検してきた
映画「GANTZ:O」に合わせて、GIGAZINEではキャラクター・背景・モーションキャプチャー・アニメーション・フェイシャル・セットアップ・エフェクト・コンポジット、さらに川村泰監督と、映像・CGアニメーション制作会社のデジタル・フロンティアのスタッフの方々に徹底的に話を聞きました。多くの人の力が発揮されたことで、原作者大絶賛のあの作品ができたのだとわかったわけですが、同時に、そんな素敵な作品を生み出せるのはどんな環境なのだろうかというのも気になるところ。
……ということで、会社内部はどんな感じなのか、どんな設備がデジタル・フロンティアを支えているのかを、入れる範囲で見せてもらいました。
株式会社デジタル・フロンティア-Digital Frontier | 映像・CGアニメーション
https://www.dfx.co.jp/
デジタル・フロンティアがあるのは東京都渋谷区桜丘町、渋谷駅西口から徒歩6分という好環境。まるで「ガラスの方舟」のような、非常にインパクトのある建物です。
この2階の一部と3階がデジタル・フロンティアです。DとFをモチーフにしたロゴがまたかっこいい。
制作現場が気になるところなのですが、まずは他のお部屋から。
端っこに薄暗い一角が……。
のぞき込むと畳スペースになっています。
ここは仮眠場所。
飲食は禁止、私物放置も禁止。休憩場所は他にあるので、ここは「寝る場所」ときっちり分けられています。
こちらは多目的ルーム。
エアコンについて「『多目的室:奥』は会議でも触らないでください!」と強い注意が。
これが手前側、会議などもできるスペースになっていますが、なんだか美術室風味。
スタッフによる裸婦画。
奥はというと……
先ほどの注意書きも納得のスペース。
「力を余らせているのはもったいない」ということで、動けるPCがレンダリングに駆り出されています。
ケーブルは、最初はきれいに巻いて設置していたものが、後からどんどん追加されたり動かすことがあったりしてごちゃごちゃになっていったのであろうという様子が見受けられました。
こちらが休憩室。
自動販売機の価格設定は外よりもちょっと安め。
冷蔵庫は使用自由、入れるものに名前を書くためのペンが吊されています。
電子レンジとウォーターサーバー。ウォーターサーバーは「お水の使用不可!」で、お湯のみ使用可。これは、予想よりも水の需要が大きかったためだそうです。
そして、お菓子の数々。
対角線上にテレビが2つ設置されていて、ゆっくりリフレッシュできる空間となっています。
ここにはいろいろなスタイルのゴミ箱がずらり。
続いては会議室&編集室。
ポスターやDVD・BD、トロフィーなどが飾られています。
これはデジタル・フロンティアの初期代表作である映画「アップルシード」(2004年公開)のポスター。「GANTZ:O」の川村泰監督がアニメーションディレクターを務めました。
「GANTZ:O」のポスターにはサインがいっぱい。
会議室はこんな感じ。
イスが4脚に、ウェブカメラ付きのモニターが設置されていて、PC操作用のマウスとキーボードが置かれています。
設置環境はこんな感じ。
部屋の隅には小型冷蔵庫があって、来客向けの水とお茶が用意されていました。
モニターの反対側にはホワイトボード。
編集室はみんなで映像がチェックできるよう、モニターに向かってソファが設置されていました。
そしてまた別の部屋へ。「土足禁止」という張り紙の向こうは……
サーバー室でした。
みっちりとラックが並びます。
さすがの足元空調。
ここは設置すると動かすことがほぼないので、ケーブルはしっかり結束。
美しい色分け。
ずらっとこっちを向いたファン。熱風をはき出しているはずなのですが、ガンガンに冷やしているので、ラックに近づいても熱気はそれほどではありません。また、ファンの動作音がかき消されるぐらいの空調の音です。
別のラックにはPCサーバがぎっしり。
ラックと同じぐらい巨大なエアコン
若干スペースに余裕があれば、そこはレンダリング空間と化します。
そして、いよいよ制作の現場へ。外が方舟風だったのは最初の写真の通りですが、なんと制作セクションのあるフロアは横にぶち抜いて1つの部屋として使っています。
手前は事務の方々、奥が制作(アーティスト)の方々。
制作(アーティスト)側から見るとこんな感じ。
アニメーションを担当する亀川さんのデスクを発見。
ぶち抜きの部屋の端には、ちょっとしたミーティングスペースのような空間が。
……いや、リラックスルームかも。
ホワイトボードにはなにやら大事なことを検討したのかもしれない内容が残されていました。
ずらっと並んだキャビネット。
さらに、オフィスグリコ。
シュレッダー&加湿空気清浄機。
フロアの中央あたりが暗くなっていますが、これはコンポジット作業で使うモニターが照明の影響を受けないようにするため。
また、大阪のスタジオとも密接に繋がれるよう、スタジオの様子を見られるモニターが設置されていました。
インタビューしたときにはいろいろな部門があり、あちこちの部屋にメンバーが散っているのかと思ったのですが、実際には制作についての機能はワンフロアに集約されていて、メンバーがいくつかの役割を掛け持ちしていても問題ない環境だということがよくわかりました。あのフロアの広さはうらやましい限りです。
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in 取材, 映画, アニメ, Posted by logc_nt
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