冒険小説「鹿の王」アニメ映画化決定、上橋菜穂子による本屋大賞・日本医療小説大賞受賞作品で制作はProduction I.G
2015年に実施された第12回本屋大賞と第4回日本医療小説大賞で大賞を受賞した小説「鹿の王」のアニメ映画化が決定しました。作者は「守り人」シリーズで知られる上橋菜穂子さん。また、原作最新刊「鹿の王 水底の橋」の刊行も決定しています。
原作『鹿の王』シリーズ 特設サイト
https://promo.kadokawa.co.jp/shikanoou/
「鹿の王」の作品概要は以下のような感じ。
命をつなげ。愛しい人を守れ。未曾有の危機に立ち向かう父と子の物語。
強大な帝国にのまれていく故郷を守るため、死を求め戦う戦士団<独角>。
その頭であったヴァンは、奴隷に落とされ、岩塩鉱に囚われていた。
ある夜、ひと群れの不思議な犬たちが岩塩鉱を襲い、謎の病が発生する。
その隙に逃げ出したヴァンは幼い少女を拾う。
一方、移住民だけが罹ると噂される病が広がる王幡領では、
医術師ホッサルが懸命に、その治療法を探していた。
感染から生き残った父子と、命を救うため奔走する医師。
過酷な運命に立ち向かう人々の“絆”の物語。
緻密な医療サスペンスにして、壮大なる冒険小説。
原作は2014年に上下巻組で単行本が刊行されたのち、2017年に上下巻をそれぞれ2巻ずつに分けて文庫化されています。
上橋さんの作品を原作としたアニメは「精霊の守り人」「獣の奏者エリン」に続く3作品目で、映画化は実写も含めてこれが初。アニメーション制作を手がけるProduction I.Gは「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」「PSYCHO-PASS サイコパス」「ハイキュー!!」など、国内外で評価の高い様々な作品を制作しているスタジオで、「精霊の守り人」「獣の奏者エリン」のアニメーション制作も行いました。
アニメ映画化にあたって、上橋さんとProduction I.Gの石川代表からがコメントを発表しています。
原作者・上橋菜穂子さん:
なんと、『鹿の王』が映画になります。
映画化を打診されたとき、まず出た言葉は、「え? それは無理でしょう!」でした。
『鹿の王』はかなり複雑な物語ですから、一本の映画で描こうとするには内容が難解過ぎるのでは、と思ったのです。
しかし、Production I.Gさんが制作なさると聞いて安堵しました。I.Gさんなら原作に囚われ過ぎず、アニメとして面白い映画を創ってくださるでしょう。
雄大な大自然の中を、飛鹿に跨ったヴァンが駆けていく姿を見られる!
今は、とにかく、それが何より楽しみです。
Production I.G 石川光久代表:
『鹿の王』を読んだ時、これは「作ってはいけない」作品であると感じました。実は、今でも思っています。
繊細で、奥深く、壮大な世界に宿る“命の物語”を映像で表現するということは、もはや不可能だと感じたからです。
しかし「創る」という人間が現れたのです。『鹿の王』をアニメで表現するという想いのもとに集まったスタッフの顔ぶれは、想像を超え、狂気を感じさせました。
「命をつなぐ」、これは作品のテーマというだけではなく、I.Gの命運をかけた戦いのテーマでもあるのです。
なお、原作最新刊「鹿の王 水底の橋」は2019年3月27日(水)発売予定。定価は税別1600円です。
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