戦場でミサイルをギリギリで回避する戦闘機の動きとパイロットの恐怖を伝えるムービーが生々しくてすごい
1990年から1991年にイラクのクウェート侵攻をきっかけに始まった第一次湾岸戦争で、多国籍連合軍のジェット戦闘機・F-16が、イラク軍兵士が発射した6発のSAM(Surface-to-Air Missile,地対空ミサイル)を緊急回避した場面の記録映像が、Twitterで9000件以上のリツイートと2万件以上のいいねを集めて話題となっています。
湾岸戦争でアメリカ空軍のF-16(コールサインStroke 3)が砂漠の嵐作戦中、イラク側から発射された6度のSAM(地対空ミサイル)を回避する映像
— ギギギガガガ (@toikoh9114) 2019年1月22日
パイロットの激しい息遣いや怒鳴り声、回避のたびに激しい動き、時々見えるフレアの航跡が下手なホラー映画より恐怖がとても有るhttps://t.co/s0h36JB8z8 pic.twitter.com/L7gMXXUb9N
この映像は1991年1月に展開された「砂漠の嵐作戦」の一環として、イラクのバグダッドで行われた大規模空戦「Package Q Strike」の一幕。完全版はYouTubeで公開されていて、以下から見ることが可能です。SAMがF-16めがけて飛んでくる場面はおよそ3分頃から始まります。
F-16 dodging 6 Iraqi SAM launches on Jan 19 1991 - YouTube
ムービーは、離陸前の場面からスタート。正面には誘導を行うアメリカ兵が映っています。
何事もなくイラク上空を飛んでいると……
「ピーッ!」という警告音がけたたましく流れ、慌てた様子でパイロットと司令塔が連絡を取ります。映像では少し分かりづらいですが、ヘッドアップディスプレイ(HUD)に表示される計器を見ると、機体の傾きを表すピッチスケールやフライトパスマーカーがめまぐるしく動いていて、地上から飛んできたSAMを必死に回避するために縦横無尽に飛び回っていることがわかります。
「2発目きたぞ!」というパイロットの怒鳴り声と共に、F-16は激しい動きをみせてSAMを回避。
ムービーの6分あたりでは、真正面から向かって飛んでくるSAMに気づいて大声を出しながら緊急回避を行う場面も。
回避直後、HUD越しにSAMの航跡と思われる煙の筋が映ります。激しい息づかいを何度も繰り返しながら「畜生!」と叫び、嗚咽(おえつ)をもらすパイロットの音声がムービーには収められていました。
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