2019年前半に登場とウワサの「AirPods 2」に関する情報まとめ

by Suganth

2016年に登場して以来、街中でも装着している人を多く見かけるようになったAppleのワイヤレスイヤホン「AirPods」。このAirPodsの次世代モデルが間もなく登場するのではと言われており、リーク情報などを交えてどのような新機能を搭載することになるのかについての情報を9to5Macがまとめています。

AirPods 2 rumors: Features, release data, price, and more - 9to5Mac
https://9to5mac.com/2019/01/25/airpods-2-features-price-release-date/

AirPodsの発売日は2016年12月13日であるため、発売から2年以上にわたってモデルチェンジされていない製品ということになります。発売から2年以上経過しているにもかかわらず、AirPodsはいまだに高い人気を誇っており、供給量は依然として制約されています。そんなAirPodsの次世代モデルに関するウワサやリーク情報が徐々に増えており、2019年にも新型の「AirPods 2」が登場するのではとささやかれています。

◆健康管理機能
Apple Watchの登場以来、Appleはヘルスケア関連の機能に注力し続けています。2018年には最新モデルのApple Watch Series 4で心電図機能を搭載し、Health Records APIを開発者向けに公開することでヘルスケアアプリの開発加速も図っています。Appleのティム・クックCEOは、CNBCのインタビューで「人類への最大の貢献は健康に関するものだ」と自身の考えを述べており、Appleのヘルスケア分野への注力は今後も続くものとみられています。

これらを考慮するとApple製品の中でも特に人気の高いAirPodsにヘルスケア関連の機能が追加されることは「意味のあるものだ」と9to5Macは記しています。

2019年1月、Digitimesは「Appleが2019年の前半にヘルスモニタリング機能を搭載したAirPods 2を発売する」と報じました。この「ヘルスモニタリング機能」が正確にどのような機能を指すのかは定かではありませんが、そういったアイデアはDigitimesの報道以前から存在したそうです。

例えば、2018年6月にBloombergは「AppleがAirPodsにバイオメトリックセンサーの追加を検討している」と報じており、2018年12月にはAppleがAirPodsに交換可能なバイオメトリックセンサーを追加するための特許を取得していたことが明らかになっています。

こういった情報から、「Apple WatchとiPhoneには既に複数のヘルスケア関連機能が存在するため、Appleが新たにAirPodsにヘルスケア関連機能を追加しようと考えたとしても、大きな衝撃はないだろう」と9to5Macは記しています。

◆デザイン
最初にAirPodsが登場した際、その独特の形状と真っ白な見た目から、一部ではデザイン面に問題があると指摘されました。しかし、記事作成時点では多くのユーザーがAirPodsを使用しており、その特徴的なデザインも多くの人々に受け入れられるようになっています。

Apple関連のリーク情報で定評のあるアナリストのミンチー・クオ氏は、「2020年にまったく新しいデザインのAirPodsが登場する」と予測していますが、Digitimesは2019年前半に前述の新しいAirPodsが登場するとしており、これは「ヘルスモニタリング機能」のためにデザインを一新すると考えられています。なお、9to5Macは「クオ氏とDigitimesの予測が異なるのに別々の事柄について言及しているからである可能性もあり、Appleは2019年にバイオメトリックセンサーを搭載するためにAirPodsのデザインを少しだけ変更し、2020年にさらにデザインを大幅に変更するという可能性もある」と記しています。

他にも、2018年2月にBloombergが耐水性能を向上させたAirPodsの開発を報じており、耐水性能の向上はトレーニング時の利用などを後押しするものであり理解できるものだと9to5Macは記しています。

記事作成時点ではAppleがAirPodsにどのようなデザインの変更を加えるかは明らかになっていないものの、多くのユーザーが別カラーのAirPodsを期待しているため、「スペースグレー」などAppleおなじみのカラーリングのAirPodsが登場する可能性も十分に考えられます。また、9to5Macは「AirPods本体のサイズをより小さくすることもできるかもしれないが、これは推測に過ぎない」としています。

◆Hey Siri
2019年1月24日に開発者向けにリリースされたiOS 12.2のベータ版の中で、AirPodsとiPhoneをペアリングする際の設定画面に新しい画面が追加されていることが発見されました。

以下がペアリングの際にiPhoneに表示される新しい設定画面。iPhoneもしくはAirPodsに「Hey Siri」と言う音声コマンドを使って、Siriのセットアップをして下さいという画面で、つまりは初代のAirPodsでは使用できないハンズフリーでのSiri利用が次期AirPodsでは使用可能になるということを、Appleが自ら明らかにしたということになります。

なお、初代AirPodsでSiriを使用するには、本体側面を2度タップする必要がありました。しかし、AirPodsを使ったことがある人ならわかるように、端末のタップ操作はそれほど正確ではなく、思うようにSiriを起動できないケースが多々あります。

「Hey Siri」という音声コマンドを使ってSiriを使用可能になれば、完全にハンズフリーでSiriを使えるようになります。

◆ワイヤレス充電
2017年のiPhone Xの発表と同時にAppleはワイヤレス充電マットのAirPowerを発表しました。2019年1月時点ではいまだに発売されていないAirPowerですが、発表時にはiPhone・Apple Watch・AirPodsを同時に充電する様子を披露し話題となりました。これと同時にワイヤレス充電可能なAirPodsの充電ケースが登場することが明らかになったわけですが、Appleは2019年1月時点ではいまだにAirPowerおよびケースをワイヤレス充電可能なAirPodsをリリースするには至っていません。

しかし、クオ氏は2018年12月に「Appleがケースをワイヤレス充電可能なAirPodsを2019年の第1四半期にリリースする」と予測。さらに、最新のAppleのサプライチェーンからのリーク情報によると、Appleはワイヤレス充電マットAirPowerの生産を開始したとのことで、AirPodsのケースがワイヤレス充電可能になるという情報は「ほぼ確実だろう」と9to5Macは記しています。

Apple純正のワイヤレス充電マット「AirPower」がついに生産開始か - GIGAZINE

なお、9to5MacはAirPodsのケースがワイヤレス給電規格のQiに対応することを望むものの、Apple WatchのようにAirPowerでのワイヤレス充電にしか対応しない可能性もある、としています。

◆接続性
AirPodsはApple独自設計のW1チップを搭載していますが、AppleはApple WatchにもWシリーズのチップを採用しており、最新のApple Watch Series 4ではW3チップが採用されています。AirPods 2がBluetooth 5.0と同時に、W2チップを採用することは確実だと9to5Macは予測しています。

9to5Macによると、Bluetooth 5.0のサポートおよびW2チップの採用により、AirPodsの接続性や接続範囲、接続スピードなどが改善することになるとのこと。これにより、AirPods 2は接続端末からより離れた場所まで移動可能となり、より高速なペアリングや音声の再生が可能になる模様。

◆AirPods 2の価格と発売日
ほとんどのApple製品と同様に、AirPods 2の価格を予測するのは難しいとのこと。サプライチェーンからの情報は、一般的に価格面については正確ではなく、「それはAirPods 2にしても同様である」と9to5Mac。

記事作成時点、Apple Store上で初代AirPodsは税別1万6800円で販売されています。この値段設定について9to5Macは、「使用頻度や使い心地などを考えれば異常な値段ではない」と記しています。

これをふまえて、「AirPods 2が既存のモデルよりも値上げしたとしても何ら驚きはない」と9to5Macは記しており、同じようにBloombergが2018年6月に「AirPodsのプレミアム版をAppleが計画している」と報じていました。

発売日についてはDigitimesが「2019年前半」と予測しており、iOS 12.2のベータ版でAirPods 2でHey Siriに対応すると想われるセットアップ画面が見つかっていることから、iOS 12.2の正式版リリースと同時に発売される可能性を9to5Macは指摘しています。