ブラックフライデーやサイバーマンデーなどホリデーシーズンのオンライン通販市場の動向をAdobeが発表

Adobeが「Experience Cloud」「Analytics Cloud」「Advertising Cloud」の各種サービスを利用して、ホリデーシーズンのアメリカ市場におけるオンライン通販の予測と一部の結果を公表しています。一年で最も物が売れるシーズンに、オンライン市場はますます拡大しているようです。

Adobe Digital Insights 2018 Holiday Predictions
http://exploreadobe.com/retail-shopping-insights/

アメリカにおけるいわゆる「ホリデーシーズン」はThanks Giving Day(感謝祭)からクリスマス、大晦日までの期間を指し、この時期に休暇を取る人が増えます。ゆっくりと過ごすホリデーシーズンは、ショッピングシーズンでもあり、アメリカでは1年を通して最も物が売れる大型商戦として位置付けられており、大幅な値引きがされた商品が登場することでも知られています。

2018年のホリデーシーズンは、11月22日の「Thanks Giving Day」、11月23日の「Black Friday」、11月26日の「Cyber Monday」、11月27日の「Giving Tuesday」と続き、大幅値引きされた商品の数々に、オンラインショッピングする人は息つく暇もありません。

2018年11月1日から11月23日までのオンラインショッピング全体の売り上げは442億ドル(約5兆円)となり、2017年を19％も上回る新記録となりました。

日別での売り上げと前年比増減を見ると、11月21日が23億9000万ドル(約2700億円)で31.8％アップ、22日が37億ドル(約4200億円)で27.9％アップ、23日が62億ドル(約7000億円)で23.6％アップと、連日前年を上回る賑わいです。

最も売れた商品のランキングは日によってがらりと変わります。例えば、最も売れた商品は11月11日がおもちゃのPomsies、21日がiPad、22日がNintendo Swich、23日がノートPCとその日の目玉商品によって売れ行きランキングは目まぐるしく変化します。

11月のテレビの割引率の変化をグラフ化すると以下の通り。徐々に拡大した割引率は、感謝祭で一気に拡大し月初から20％近い割引がされる模様。

Adobeのデータから浮かび上がってきた、時期別のマストバイアイテムはこんな感じ。スポーツグッズは感謝祭に、コンピューターやテレビはブラックフライデーに、アパレルや宝飾品は11月25日に、おもちゃはサイバーマンデーに買うのがお得だとのこと。

また、売り切れ予測は以下の通り。コンピューターやテレビのように割引率が最大化する前に売り切れることが多い商品の場合、買い時は悩ましい問題になりそうです。

2018年11月1日から11月23日までのオンラインショッピングが行われた端末は以下の通り。全体の60％をPCが占めるものの、スマートフォンも131億ドル(約1兆5000億円)と全体の30％のシェアを占めるようになっています。

トラフィックではスマートフォンが全体の49％を占めており、オンライン通販の主戦場はPCからスマートフォンへと移行していることが分かります。

なお、2018年のブラックフライデーの平均売価は146ドル(約1万7000円)と前年比で8.5％アップとなるなど、オンラインで高額の商品が売れる傾向が高まっているそうです。また、オンラインで購入した商品を自宅以外の場所で受け取る「click and collect」サービスが大幅に成長していることもオンライン通販の好調に寄与しているみられています。

Adobe Digital Insights 2018 Holiday Predictions Reportの完全版は以下のページで公開されています。

Adobe Digital Insights 2018 Holiday Predictions Report
http://adobeenterprise.lookbookhq.com/adi2018?promoid=W2T7JY9K