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ボウリング場の機械を整備するメカニックの姿に迫るムービー


ボウリング場のレーンの向こう側には一般には見ることがない機械が置かれており、倒れたピンは機械によって自動的に並べ直され、投げたボールはベルトコンベアに運ばれて手元に自動で戻ってきます。そんなボウリング場で活躍する機械を整備する昔ながらのメカニックを紹介するムービーを、海外メディアのMotherboardが紹介しています。

The Bowling Mechanic Keeping America’s Favorite Pastime Alive - YouTube


ニューヨーク州ブルックリン・ウィリアムズバーグにあるボウリング場「The Gutter


The Gutterで25年以上メカニックを務めているのがジョー・マルチネスさんです。


マルチネスさんの仕事場はボウリング場の裏。「ピンセッター」と呼ばれる、ピンを並べ直したりボールを送り返すための機械の整備がマルチネスさんの仕事です。


ボウリングはアメリカでは一般参加型のスポーツの中でも最もポピュラーだといわれています。


ボウリングは一般的なスポーツではありますが、マルチネスさんのようにピンセッターの整備ができる昔ながらのメカニックは絶滅寸前となっています。


何十年もピンセッターの修理に携わってきたマルチネスさんは「自分にとってはボウリングのピンは自分の子ども同然です。ピンセッターはまるで人間のように思います」と語ります。


「自分の子どもだから、シャワーを浴びさせてきれいにしないと」とつぶやきながら、マルチネスさんは工具や部品を取り出します。


以下の画像は倒れたピンを回収して並べる部分。コンピューターではなく、機械だけでしっかりピンを管理しています。ボウリングをプレイするだけの人は目にすることはほとんどありませんが、古いボウリング場の裏ではこういった複雑な機械が動いていて、マルチネスさんのようなメカニックが活躍するというわけです。


マルチネスさんは、どの部分を整備・修理するのかをホワイトボードに書いて管理しています。ムービーでは、ピンを並べる機械にちゃんとピンが1本ずつ入らない不具合を修理します。


マルチネスさん愛用の工具箱


もちろんこれだけ巨大で複雑な機械を修理するのは大きな危険が伴います。マルチネスさんは過去にベルトコンベアを修理していたところ、手を巻き込まれてしまい、右手中指の先を失ってしまったとのこと。ムービーでも、修理中に右手の人差し指を切ってしまい、血が出ていました。


ピンセッターの修理のために、ボウリングのレーン奥に潜り込んだところ。レーン奥は非常に狭く、マルチネスさんもかなり苦しそうな様子で潜りこんで修理を行います。


マルチネスさんは「ほら来い」「よしそこだ」など、機械に話しかけながら修理を続けます。


マルチネスさんが整備するのはピンセッターだけではありません。ムービーで修理していたこのパイプは……


トイレを流すレバーのついたパイプでした。


「ピンセッターのメカニックという仕事は簡単なものではありません。私も誰かが同じ道をたどれるような完璧なメカニックとはいえません」とマルチネスさんは語ります。


「この仕事が嫌いだったら違う仕事をしていたでしょう。私はこの仕事が大好きだし、ボウリングを楽しむお客様の笑顔を見ると幸せな気持ちになるのです。私も、ここにあるピンセッターも、店がつぶれてなくなってしまうまでここにあり続けます」というマルチネスさんの言葉でムービーは終わります。


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in 動画, Posted by log1i_yk

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