メモ

Amazonが「おもちゃカタログ」を配布してトイザらス難民を根こそぎゲットするつもり

by Neeta Lind

アメリカの大手おもちゃ販売の「Toys"R"Us(トイザらス)」が破産法の適用を申請し、アメリカ全土の実店舗を閉店させました。おもちゃを欲しがる子どもやその親にとって「トイザらス・ロス」と呼べる状態で、ホリデーシーズンが懸念されていましたが、Amazonがトイザらス難民を引き受けるべく、カタログ販売に乗り出しています。

Amazon Takes a Page From Toys ‘R’ Us With a Holiday Catalog - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2018-07-04/amazon-said-to-take-page-from-toys-r-us-with-holiday-catalog

アメリカでは11月第4木曜日の感謝祭からホリデーシーズンが始まり、ブラック・フライデーサイバー・マンデー、クリスマスなど大型の商戦が続きます。1年の締めくくりとなるホリデーシーズンはアメリカの小売業で最も物が売れる重要な期間で、子どもにとってはおもちゃをゲットできる最大のチャンスとなっています。

このホリデーシーズンのおもちゃ商戦のために、これまでトイザらスは特製の「おもちゃカタログ」を作成して店舗で配布し、1年で最大の商戦に挑んでいました。アメリカの多くの子どもたちとその親は、トイザらスのカタログとにらめっこして、ホリデーシーズンのプレゼントを選んでいたというわけです。この風物詩はトイザらスの倒産とともになくなりましたが、その残された「巨大なパイ」をAmazonが狙っているようです。


Bloombergが匿名の情報筋から得た情報によると、Amazonはトイザらスの顧客を取り込むべく、通販用カタログを大量に印刷して、アメリカ全土に配布する計画だとのこと。このおもちゃカタログは、2017年に買収した高級スーパーの「Whole Foods」でも配布される予定だそうです。Amazonはトイザらス方式でトイザらスの顧客をそっくりそのままゲットしようというわけです。

かつてトイザらスはAmazonとAmazon.comでのおもちゃ販売の独占契約を結びましたが、品ぞろえの悪さなどを理由にAmazonが他のおもちゃ業者がAmazon.comに参入するのを認めた結果、トイザらスはAmazonとの契約を打ち切りました。トイザらスはAmazonとの提携を解消したものの、独自のオンライン販売網の構築に遅れた結果、Amazonなどのオンライン通販に顧客を奪われ続けて、ついには経営破綻したという経緯があります。


トイザらスの経営破綻の大きな要因となった巨人Amazonは、トイザらスの実店舗の買受も検討していると報じられており、Amazonはトイザらスの「遺産」をごっそっりと奪うことで、おもちゃ販売を拡大させる計画のようです。

Amazonは経営破綻で閉鎖を発表した「トイザらス」の店舗の購入を検討している - GIGAZINE

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
減り続ける「おもちゃ屋さん」の将来を心配しなくていい理由 - GIGAZINE

毎月約2000円で子供向けの科学おもちゃを定期購入できるサービス「STEM Club」をAmazonがスタート - GIGAZINE

AIが商品の価格を上下動させているAmazonマーケットの世界では株式市場のように価格が変動している - GIGAZINE

Amazonの労働者たちが1年で最大の商戦「ブラックフライデー」セールを前にスト敢行を宣言 - GIGAZINE

Amazon隆盛の陰で独立系書店は復活を遂げていた - GIGAZINE

in メモ,   ネットサービス, Posted by darkhorse_log

You can read the machine translated English article here.