メモ

イースター島の滅亡事例をもとに「惑星文明の滅亡モデル」が作られる

by Michael Chen

太平洋上に浮かぶイースター島は巨大な石像のモアイ像があることで有名であり、環境破壊から資源の枯渇が引き起こされ、19世紀半ばに文明が滅亡したことが知られています。 そんなイースター島文明の滅亡事例をもとに「文明の滅亡モデル」を作り出した天体物理学者は、「地球外惑星に住んでいた宇宙人は気候変動によってすでに滅亡している可能性がある」と語っています。

The Anthropocene Generalized: Evolution of Exo-Civilizations and Their Planetary Feedback | Astrobiology
https://www.liebertpub.com/doi/10.1089/ast.2017.1671

Climate Change Killed the Aliens and It Will Probably Kill Us Too, New Simulation Suggests
https://www.livescience.com/62750-climate-change-killed-aliens-easter-island.html

ニューヨークにあるロチェスター大学で物理学と天文学の教授を務めるアダム・フランク氏は、天文物理学の雑誌Astrobiologyに発表した研究で、人為的な気候変動による長期的な影響についてのモデルを発表しました。フランク氏らの研究チームは、地球上で観測された文明滅亡のケースであるイースター島文明の滅亡事例にもとづき、「地球外生命体が惑星の資源をエネルギーに変換していく文明を築いた場合、どのように文明が持続するのか」という数学的モデルを構築しました。

フランク氏は「物理学の法則は、限られた資源をエネルギーに変えていく私たちのような文明が、どのような影響を惑星に与え、またどのような影響を惑星から受けるのかを明らかにしてくれます」と語り、今回のモデルのように宇宙的な規模で気候変動を見ることにより、地球上で進行する気候変動に対処するヒントが得られるとしています。

「イースター島の文明滅亡の事例は、持続可能な文明を構築することの重要性を説く教訓として取り上げられており、私たち人間にとって非常に有用です」とフランク氏らは論文で述べています。イースター島では森林伐採による環境破壊が過剰に進行し、飢餓が発生したことで文明の終わりが訪れたとのこと。残念なことに、フランク氏が構築した文明滅亡モデルが算出した結果はイースター島の事例と同様、惑星資源をエネルギーに変換する文明がかなりの割合で滅亡することを示しました。

by Joseph Illingworth

フランク氏はイースター島の人口減少と資源の枯渇をモデル化した方程式を利用して、限られた天然資源によって規定された文明が向かう、4つのパターンを発見しました。今回の研究では、惑星の人口を「文明興亡の指標」として、そして惑星の気温を「気候変動の指標」として利用しているとのこと。

1つ目のパターンは「次第に死に絶える」というもので、急激な人口上昇に伴って温室効果ガスの排出量が増加し、気温上昇によって惑星の居住環境が悪化して人口が減少していきます。一定レベルで人口減少が停滞することも考えられますが、「発達した文明で10人に7人が死亡する事態になれば、その文明はもはや維持できないでしょう」とフランク氏は述べており、「次第に死に絶える」パターンでは最終的に文明が滅亡するとしています。


2つめのパターンは「持続可能」というパターンであり、人口と気温の両方が上昇していくものの、ある一定の人口と気温で釣り合いがとれてそれ以上に上昇しません。このパターンでは、文明が「資源の管理が文明存続に影響する」ということを認識したために、惑星からエネルギーを採掘するのではなく、持続可能性の高い資源からエネルギーを採掘する方針をとっています。4つのパターンのうち、この「持続可能」というパターンだけが、エネルギー採掘型の文明が滅亡しない道だそうです。

3つ目、4つ目のパターンはいずれも「滅亡」とフランク氏が呼ぶパターン。3つ目は1つの資源に依存したパターンで、資源の採掘が終了して利用できるエネルギーがなくなると共に文明は消滅します。4つ目は利用していた資源が環境に影響を与えると認識し、ある程度環境破壊が進んでから持続可能な別の資源を利用し始めるパターンであり、4つ目のほうがわずかに長く文明が存続するものの、最初のうちに与えたダメージが大きすぎるために結局文明は滅亡します。


フランク氏は「非常に恐ろしいことですが、社会全体が資源をエネルギーに変換する文明が滅亡する可能性に気づき、持続可能な資源を利用する方針に転換したとしても、時期が遅すぎれば滅亡してしまうのです」と述べており、文明が存続するのか手遅れになってしまうのかは、文明が先見の明を持っているかどうかに左右されるとのこと。

「人々が探している地球外生命体も、すでに文明滅亡の危機に直面している可能性もあります」とフランク氏は語り、宇宙的な規模で気候変動の問題を捉えることで、文明が救われるかどうかが決まるとしています。フランク氏は「今回数学的モデルが導き出した4つのパターンのうち、どのカテゴリーに入りたいのかは人間自身が決められるのです」と話しました。

by uomouranio1

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in メモ,   サイエンス, Posted by log1h_ik

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