生き物

飼い主が勘違いしやすい10個の犬の行動とは?


人が犬の文化や行動の意図を理解することは難しいものです。このため、犬が不満に感じていることを飼い主が見逃してしまうことが多く、これが解消されずに続いてしまうと最悪の場合、飼い犬から敵意を向けられてしまう可能性があります。シドニー大学で動物福祉科学の教授を務めるポール・マクグリービー氏らは、飼い主が犬の気持ちを理解するための研究を行っており、飼い主が勘違いしやすい10個の犬の行動について解説しています。

Is your dog happy? Ten common misconceptions about dog behaviour
https://theconversation.com/is-your-dog-happy-ten-common-misconceptions-about-dog-behaviour-97541

◆1:人と何かを共有したがらない
人は共有の財産を正しく理解し、他人と分かち合うことができます。しかし、犬は「自分のものは自分のもの」という考え方を持っており、オモチャや骨などを取り上げられることを嫌がる傾向にあります。このため、しつけを行っていない犬から物を取り上げる行為は極力避けた方が賢明です。


◆2:抱きしめられたりするような行為を犬は嫌がる
人は愛情表現の1つとして「抱きしめる」という行動を行います。しかし、犬の四肢や関節には同じ行動をするための機能を備わっておらず、抱きしめるという行動をとれません。このため、人から抱きしめられると、多くの犬が不快に感じたり、恐怖を覚えたりすることがあります。また、ねぎらいの意味を込めて軽くポンポンとたたく行為も犬に恐怖心を与えてしまうことがあるそうです。

◆3:突然ほえたり、うなり声を上げたりする行動が危険な兆候ということではない
これらの行動は、犬が距離を欲する時に見られるものであり、多くの犬は気性やしつけなどに関係なく自分をリラックスさせるために、時々広いスペースを要求することがあります。飼い犬にこの行動が見られたときは、少し距離をとってあげるように配慮してあげれば、危険な思いをすることはないとのこと。なお、犬は最初から直接的な行動で「距離が欲しい」ことを示すわけではなく、最初はもっと控えめなアクションでアピールしています。しかし、この行動が人間に伝わらないために、ほえたり、うなったりするなどの直接的でわかりやすい行動を取るようになるとのことです。

◆4:犬は家にやって来たなじみのない人や犬を歓迎していない
犬はオオカミから進化した動物であり、自分のテリトリーや家の物などを守ろうとする習性があります。犬は人間の休日を知らないため、なじみのない人や犬が突然家にやって来たり、出て行ったりすることを知りません。犬は来客を歓迎することはないのですが、家からすぐに出ていくものと考えているようで、自分のテリトリーに入ったからといって敵対的な対応をすることはほとんどありません。


◆5:犬は変化を求めている
多くの人は学校や仕事に向かう一方で、家でのんびりする時間を大切にしています。これとは対照的に犬の場合、プライベートの時間の大半を家で過ごすことになるので、内心は変化を求める傾向にあります。このため「犬のために散歩などを行って環境の変化を与えることは、とても良いことである」とマクグリービー氏は述べています。

◆6:フレンドリーな犬が実は人や犬と接することを嫌がっているかもしれない
近づいたり、少し触れたりするだけで喜んだ反応をする犬は、人なつっこくてフレンドリーな犬と考える人は多いもの。しかし、犬の中には知らない人や犬に会うことに不安を感じており、このストレスを解消するために、わざとフレンドリーに接する犬がいるとのこと。これ以外にも、性格によっては静かなコミュニケーションを好む犬がいたり、わざと距離を置いて大きなパーソナルスペースを欲しがる犬もいるようです。

◆7:犬は遊びたいからといって近づいてくるわけではない
犬によってはフレンドリーな雰囲気を出しながら、飼い主以外の人や他の犬に近づき、急に敵意をむき出しにすることがあります。これらの犬の真意は定かではありませんが、このような行動を取る犬は、情報を得るために人や犬に近づいて行ったのは良いものの、突然恐怖心に駆られた可能性があると考えられています。


◆8:庭が広いからといって散歩が不要ということはない
大きな庭を持っていれば、犬は十分は運動ができるので散歩が不要だと考える人がいます。しかし、犬にとって庭の大きさはあまり関係なく、前述したとおり変化を求める傾向にあります。このため、庭の広い家に住んでいる犬であっても、家の外に出られる散歩はとても楽しみに考えています。

◆9:言われた通りに行動しないからといって反抗的ということではない
犬が言うことを聞かないのは、決して反抗的になったというわけでなく、人間が言っていることを根本的に理解していないからです。たとえば、犬が「おすわり!」と言われてキッチンで座ったからっと言って、公園で「おすわり!」と指示しても同じように座るとは限りません。これは、犬は置かれた環境とその声に反応して命令に従っているだけで、「おすわり」という言葉そのものの意味を正しく理解しているというわけではないとのことです。

◆10:犬が不満に感じている兆候は飼い主に敵意を向ける行動より前からすでにある
犬は不満を覚えると、目を背けたり、顔をこわばらせたりするなど、少しわかりづらいサインを飼い主に送ります。このサインでも状況が改善しない場合は、飼い主にかみつこうとするなどの敵意を示したわかりやすいサインに変化します。このため、飼い主としては犬の変化にいち早く気づいてあげることが必要です。

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in 生き物, Posted by log1j_ty