Chrome OSがLinuxアプリケーションの実行を可能にするアップデートを準備中
By Svartling
Googleは2018年5月9日(日本時間)に行われたGoogle I/O 2018の中で「Chrome OSにLinuxアプリケーションを実行可能にする大型のアップデートを計画している」と発表しました。アップデートはまずGoogle Pixelbookに導入され、その後他の端末に順次適用する予定とのことです。
Chrome OS is getting Linux app support | VentureBeat
https://venturebeat.com/2018/05/08/chrome-os-is-getting-linux-app-support/
Chrome OS is getting full-fledged Linux apps - The Verge
https://www.theverge.com/circuitbreaker/2018/5/8/17318340/chrome-os-update-new-features-linux-apps-google-io-2018
Chrome OSはウェブの閲覧とウェブアプリケーションの動作に特化しています。このため、Chrome OSを使用する際は、Google Chromeを起動してウェブサイトの閲覧を行ったり、GmailやGoogleスプレッドシートなどのウェブアプリを利用したりする使い方がメインとなります。また、2017年にはAndroidアプリを実行する機能も追加されており、Chrome OSでスマートフォン用アプリの使用が可能となっていましたが、デスクトップアプリケーションを利用する事はできませんでした。
発表を行ったChrome OSの製品管理責任者のカン・リュウ氏によると「ユーザーは通常のLinuxマシンと同じように、Linuxツール、エディタ、統合開発環境などをウェブからダウンロードしたり、apt-getを使ってインストールしたりすることが可能になります」とのこと。このため、通常のLinuxマシンとして違和感なく操作できるそうです。
By Tim Walker
また、リュウ氏はChrome OS上でLinuxアプリケーションが動作する仕組みについて「Linuxのアプリケーションは、Chrome OS内の仮想マシン上で実行されます。このため、Linuxアプリケーションで作成されるファイルは仮想マシン上に保存されることになり、セキュリティ面で優れた設計になっています」と語っており、仮想マシンのLinuxがマルウェアやウイルスの被害を受けたとしても、Chrome OS自体に影響はないため、セキュリティ面で優れていると説明しています。
Googleは教育現場でのChrome OSの利用を推進しています。このため、Chrome OS上で開発環境が実行できるようになるということは、プログラミング教育の場面でも活躍することが期待でき、Chromebookはさらに有益な教育ツールに進化することが予想されています。なお、Linux対応のアップデートは、近日中にGoogle Pixelbook向けに公開される予定です。
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