リアルタイムでCGを作り出すレイトレーシングの驚異的な画質がわかるUnreal Engineのデモムービー


リアルタイムでレイトレーシングを行う技術としてMicrosoftは「DXR」をNVIDIAは「RTX」を発表しましたが、レイトレーシング技術をUnreal Engineに活用して、本物と見間違うレベルのリアルさを実現する描画をリアルタイムで行うデモをEpic Gamesが発表しています。

まずは、リアルタイムで人間をレンダリングする「Siren」のデモ。

Siren Real-Time Performance | Project Spotlight | Unreal Engine - YouTube


「こんにちは。私はSiren、デジタルヒューマンです」という女性が現れました。本物の人間に見えますが、CGで作り出された映像です。


国際的なアーティスト・技術者の合同チームによって作成されたとのこと。


なんともリアルな映像ですが、実際の人間のモデルの動きをモーションキャプチャーし、Unreal Engineによってリアルタイムに描画しているとSirenは述べています。


Sirenの話していたリアルタイム描画の本当のすごさは、以下のムービーを見れば一発で理解できます。

Siren Behind The Scenes | Project Spotlight | Unreal Engine - YouTube


メイク中のモデル。


中国人のアレクサ・リーさんが、先ほどのSirenのモデルを務めました。


メイクが終わって、記念セルフィー。


写真撮影が行われており、Sirenの外観はこのリーさんの写真から作成されます。


一方、全身に機材を取り付けた女性。


モーションキャプチャーによって、手足、顔などの全身の動きの情報を取得しています。


機材を取り付けた女性の表情(左)に合わせて、リーさんをベースとしてCGで作成されたSirenの表情(右)もリアルタイムで描かれています。


モーショントラッキングで読み取った内容は……


さまざまな要素に分解されて、リアルタイムでCGとして描かれます。


光の情報を取り込むレイトレーシングの情報も付加。


最終的に、前のムービーで描かれたSirenが誕生。


あるモデルの動きの情報を、別のモデル(リーさん)の外観に反映させてリアルタイムで描いているというわけです。


Sirenの映像は、60fpsで描画されているとのこと。リアルタイムのCG描画がついに「不気味の谷」を超えてきたようです。


Unreal Engineによるリアルタイム描画は他にも公開されています。

これは、俳優アンディ・セルキスさんが情感たっぷりで語りかけてくるシェイクスピアの戯曲マクベスの演技。なんと、本人を撮影した映像ではなく、リアルタイムで描画したものです。

Next-Gen Digital Human Performance by Andy Serkis | Project Spotlight | Unreal Engine - YouTube


同じ表情をエイリアンのような生き物に反映させてリアルタイムで描くとこんな感じ。

3Lateral’s Osiris Black Performed by Andy Serkis | Project Spotlight | Unreal Engine - YouTube


現在、アテレコを声優が務める形で吹替えやアニメ映像が作られていますが、近い将来、俳優が映画の架空のキャラを"演じる"ようになる未来を予感させるクオリティになっています。

さらに、MicrosoftのDXRとNVIDIAのRTXの2つのレイトレーシング技術を組み合わせて、NVIDIA DGX-1を使ってスター・ウォーズのパロディCGをリアルタイムで描く様子も公開しています。

Reflections Real-Time Ray Tracing Demo | Project Spotlight | Unreal Engine - YouTube


あらかじめ時間をかけてレンダリングされたのではなく、リアルタイムで描かれているとはにわかに信じられないクオリティの映像は、まさに映画レベル。もちろん、超高性能なDGX-1による描画であり、同じ映像をコンシューマー向けのハイエンドGPUで作り出すのは不可能とはいえ、今後のゲームの進化を予感させるには十分のデキとなっています。

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