30年間サーカスで情熱的にバイクスタントを続けるライダーを追ったドキュメンタリームービー「Step Into the Gravity-Defying Globe of Death」
数台のバイクが球体状の金網に入り、超至近距で同時にループする危険なスタント「Globe of Death」。そんなスタントを30年続けているライダーの生き様を追ったドキュメンタリームービー「Step Into the Gravity-Defying Globe of Death」を、オリジナルのドキュメンタリーやインタビューなどのムービーをそろえているThe Atlanticの公式YouTubeチャンネルが公開しています。
The Gravity-Defying Globe of Death - The Atlantic - The Atlantic
https://www.theatlantic.com/video/index/552812/step-into-globe-of-death/
Inside The Globe Of Death - The Sun
https://www.thesun.co.uk/archives/news/682035/inside-the-globe-of-death/
Step Into the Gravity-Defying Globe of Death - YouTube
Lucius Zafalonさんは、バイクスタントを行うチーム「Lucius Team」のライダーの1人です。
車で会場に移動してミーティングをし、スタントを行う生活を送り、30年以上サーカスで働いています。
Zafalonさんがバイクとの関係について語ります。「初めてバイクに乗ったのは9歳の時だった。バイクの大きさは2倍に感じた」とのこと。
その頃は、バイクの乗り方はわかっていても地面に足が届かないので止めることができなかったと語ります。
Zafalonさんは、金網で数台のバイクがループするスタントGlobe of Deathについて「私たちは若かったので夜の外出は許されなかった……」
「だから金網の中は、私たちの遊び場になった」と語ります。
「私は若かったのであまりリスクを考えなかった、このスタントはただのゲームだった」
「私が辞めようと思ったことが唯一ある、人を傷つけたからだ」
「何年も前に金網の中で友人たちと共に働いた。私たちは最高のチームだった。しかし、事故が起きた」
「ある日、チームメイトが目の前に降ちてきた……避けられなかった」ZafalonさんがGlobe of Death中で起きた事故について語りだします。
Zafalonさんは事故について「チームメイトがそのまま亡くなり、私はつらかった」と語ります。
「亡くなったチームメイトの父がサポートしてくれ、そして私にスタントをやめないように働きかけた」
ZafalonさんがGlobe of Deathを行う金網に向かいます。
胸の前で十字を切ります。
排気量125ccのモトクロスバイクにまたがって金網の中へ入ります。
金網の中で2人のチームメイトと合流し、合計3台のバイクが走りはじめました。3台とも一列に左回りに走行し、ループを始めます。
3台のバイクはスピードをあげてループすることで、金網に張り付く遠心力を強めて上っていきます。金網の直径は約5メートルでバイク3台が接触しそうに見えます。
バイクたちが球体の上半分にまで到達すると、球体の上半分が上がり、球体の下半分が残されます。
金網が上がって開くと、バイクたちがすさまじい勢いで走っているのがよく見えるようになりました。そして、金網が開くのに伴い、バイクが金網の外に飛び出す危険が生まれます。
金網がいったん閉じられると、スタント会場の照明が消されました。
バイクたちに装着されている電飾が輝きだし、光のループを暗闇に描きます。
電飾で光っているとはいえ、暗闇では距離感が掴めづらくなることが予想でき、危険性が増しているはず。
加えて、バイクたちのループ機動が一列で一定方向だったものから変化。2列に分かれX字に交差するものになり衝突の危険が増します。
Zafalonさんがこのスタントについての思いを語ります。「Globe of Deathなしの自分は考えられない」
「これは仕事のようなもではなく、私の喜び」
バイクのエンジンが激しくうなりを上げます。
バイクのスピードによる強い遠心力で体が金網の方向に押し付けられます。
過去に仕事で折った骨のレントゲン写真が映し出されます。
バイクをいじるZafalonさん。Globe of Deathで使う電飾を点灯しながら、メンテナンスをしているようです。そして、質問を受けます。「この仕事を行う強さとエネルギーはどこから来るかって?」
「答えは1つ、私のハートから得ている」
「仕事を愛し、常に前進するように働きかけてくるんだ」
「何度落ち、体を打ち、骨折しても問題ない」
「私は常に立ち上がり、またバイクに乗る。30年間、乗り続け、まだ学び続ける。今日までのように」
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