日本の「藍染め」はどこから来て誰が作っているのか?に海外メディアがスポットライトを当てる


日本の「藍染め」に興味を持った海外メディアのGreat Big Storyが、徳島の製藍所と染め工場を訪れてその技術にスポットライトを当てています。

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これはジーンズ。化学物質で染められます。


これは藍染め。同じ「藍色」ですが、植物のアイから作る藍玉を使って染めるもので、戦国時代以前から行われてきました。


そんな「藍染め」とはどういったものなのか、を探っているのがこのムービー。


徳島県では、数世紀にわたって「藍染め」が盛んに行われています。徳島で藍染めが盛んになった理由のひとつには、豊かな土壌が流れる吉野川があったためと言われています。


藍染めが広く行われるようになった理由について、徳島県美馬市のホームページには以下のように記されています。

美馬市 観光情報|吉野川、藍、うだつ
http://www.city.mima.lg.jp/kankou/kankouannai/shiru/yosinogawaaiudatsu.html

吉野川周辺地域は台風が来るたびに洪水を繰り返すため、稲作が難しい土地でした。
そこで、氾濫によって育まれた肥沃な土壌を活かし、台風が襲来する前に収穫できる「藍」(タデ科の一年草)の生産がさかんに行われました。


これが藍染めの染料となる植物のアイ。


藍染めは1600年代初頭の安土桃山時代に広く普及したと言われており、侍の着物などに使用されるようになります。


「藍染めすることによって糸は丈夫になる。それから、においを消す」と語るのは、江戸時代後期から阿波藍を生産している新居製藍所の6代目・新居修さん。


「鎧の下にですね、藍の色があるんですけど。藍染めのそういうものを身につけて、もしケガをしても、切り傷でも化膿しないであるとか、抗菌作用があるんですね」


また、藍染めは難燃性を持っており、カ氏1500度まで耐えることができるので火消しの着物などにも重宝されました。


藍染め用の染料を作るには、収穫されたアイの葉を太陽の下で干して乾燥させ、葉っぱが藍色になるまで何度もひっくり返す必要があります。


「約1年かけて作る染料ですね」と新居さんが語るように、藍染めの染料を作るには膨大な時間と手間がかかります。このため、現代では化学染料が広く使われるようになり、地域に多数存在した製藍所も今ではわずか5軒にまで減ったそうです。


しかし、「藍染めの藍色は他にはない唯一無二の色である」とムービーのナレーターは語っています。


続いて登場したのは染め工場の古庄染工場を営む古庄紀治さん。「色合いの違いは、染めた時に一番きれいなのが化学染料で、染めてしばらくしてきれいなのが藍染めの方ですね」と、藍染めと化学染料の違いについて語ります。


さらに、藍染めが広い範囲で青色を表現出来ると古庄さんは語っており、黒色に近いような濃い「勝色」から、緑色に近い「納戸色」まで、再現できる色合いはさまざまです。


古庄さんによる藍染め


しかし、これらの色味を簡単に出せるわけではありません。


「時間がもうメチャメチャかかるんですよね。染め上げるのに。だからひとつできあがるのに10日ぐらいかかる」と藍染めを行う際の苦労について語る古庄さん。


古庄さんの技術が確かであることは、彼の手を見れば一目瞭然です。


古庄さんの爪は染料により真っ青に染まっており、これは約50年にわたって藍染めを続けてきたことを雄弁に物語っています。


古庄さんは、「まぁ半分意地でやってるようなところもあるんで、自分を表す道具みたいなもんなんで。重要ですね」と藍染めについて語ります。


新居さんも、「やっぱり藍作りを続けていこうっていう、その5軒の製藍所の気持ち。藍作りの栽培、頑張って作るっていう力がいるんじゃないですかね」と藍染めの今後を語りました。

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