地球最北端の町「ロングイェールビーン」はこんなところ

「ロングイェールビーン」は北極圏にあるノルウェー領の群島「スヴァールバル諸島」にある町です。1000人以上が居住する町としては、地球最北に位置するとのこと。YouTubeで科学技術関連のムービーを多数公開しているVeritasiumチャンネルのムービーを見ると、「ロングイェールビーン」がどんな場所で、人々がどのような暮らしをしているのかがわかります。
The Northernmost Town on Earth (Svalbard in 4K) - YouTube

「ロングイェールビーン」はノルウェーの北に位置するスヴァールバル諸島にあります。

一見すると、寒い地方の普通の町並みに見えますが、「ロングイェールビーン」は違います。

北緯78度に位置し、北極からわずか1300キロしか離れていません。

「ロングイェールビーン」は2000人以上の住民を抱える、地球最北端の町です。しかし、道路は住宅間の小さな通りを含めても、全長50kmほどしかないため……

スノーモービルが「ロングイェールビーン」での主な移動手段です。実際、住民の数よりも多くのスノーモービルが登録されています。

シロクマなど危険な野生動物も生息するので、町を離れるときは銃を携帯するか、銃を扱える人と一緒に行動することが義務づけられています。

年間の平均気温は-4度。1年の大半が白夜か極夜のどちらかで、特に太陽が全く上昇しない「極夜」にあたる10月の終わりごろから2月中旬ごろにかけては、生活はとても過酷です。

「極夜」の時期に雪崩が起きたときは、矢印の場所で10軒の家屋が破壊され、2名の命を失いました。

氷に覆われた過酷な環境である「ロングイェールビーン」に人が住むきっかけとなったのは、この町の丘に豊富な石炭の鉱脈があったからです。

石炭の採掘が盛んだったときは、港に輸送するためにケーブルカーを使っていましたが、現在も動作するものはごくわずか。今は炭鉱のほとんどが閉鎖され、経済は徐々に「観光」「教育」「研究」にシフトしています。

観光客はスノーモービルや犬ぞりを楽しんだり……

生物学、物理学、地質学のコースからなる大学に……

山にはスヴァールバル世界種子貯蔵庫があります。

「ロングイェールビーン」の住民によると、地球温暖化の影響から北極圏の海氷域の縮小により、貿易ルートが北側に広がっているようで、「北アメリカ」「アジア」「ヨーロッパ」の中間に位置する「スヴァールバル諸島」が、将来的には経済活動の拠点になる可能性があるため、世界各国からの関心を集めているとのこと。

しかし、経済的な拠点になるにはまず、この過酷な環境に慣れていない人々が、どうやって生活を送れるようにするかを考えなければなりません。

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