HDD故障率のメーカー・モデル別統計データ2016年第3四半期版をBackblazeが公開

by Kenming Wang
低コストで使えるクラウドストレージ「B2 Cloud Storage」の運用を行っているBackblazeが、ストレージで利用しているHDDの故障率をメーカー別・モデル別に出したデータの2016年第3四半期版を公開しました。
2016 Hard Drive Failure Rates for 2TB - 8TB Drives
https://www.backblaze.com/blog/hard-drive-failure-rates-q3-2016/

Backblazeでは2016年第2四半期から第3四半期にかけて、HGST製・WDC製2TB HDD合わせて3500台を、Seagate製8TB HDD2400台に交換しました。そのため、運用しているHDD台数で見ると6万8813台から6万7642台へと1000台以上減少していますが、データ容量自体は増加したとのこと。
45台以上運用しているHDDのモデルは4メーカー・17種類。故障率でみると「WD60EFRX」が11.31%(451台中13台)でトップ、次いで「ST4000DX000」が10.20%(192台中5台)。運用台数が3万4744台と圧倒的に多い「ST4000DM000」の故障は278台で、故障率は第3位の3.18%でした。

ちなみに「ST4000DX000」は前四半期の故障率が19.81%と高く、それと比べると9.61ポイント減となり安定稼働したといえるのですが、「ST4000DM000」は0.52ポイント増、「WF60EFRX」に至っては10.43ポイント増とかなり数字が悪化しました。
なお、Backblazeではゼタバイト級のクラウドストレージを運用するにあたって、低価格で安全にデータを格納するためにBackblazeストレージポッドを使用しています。ポッドには45台か60台のHDDがセットされていて、20基のポッドで1つの「Backblazeヴォールト」システムを形成します。HDDは8TBのものが使われているので、45台なら1つのヴォールトで7.2PB(ペタバイト)、60台なら9.6PBの容量があります。
今後、ストレージポッドはすべて60台1セットに切り替えられる予定で、さらに、3TB・4TBのHDDについてももっと大容量のものへ切り替える計画だとのことなので、またこの数字は大きく入れ替わる可能性があります。
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