「あと一歩」を乗り切るモチベーションを得るのに有効な4つの方法
By NAVFAC
「やらなきゃいけないことが山積みになっているのに、どうしてもやる気が起きない」ということがありますが、そんな「モチベーションが上がらない時の、モチベーションを上げる方法」を、オンラインマネジメントツール「Planio」の開発チームがブログの中で明かしています。
4 ways to get motivated when you don't feel like... - Planio Blog
http://plan.io/blog/post/146892730063/4-ways-to-get-motivated-when-you-dont-feel-like
1:記憶を利用する
By Ionut Loghin
自叙伝的な記憶は驚くほどパワフルです。ある大学で行われた研究によると、被験者の学生に対して運動時に過去のポジティブな運動に関する記憶を思い浮かべてもらったところ、運動に対するモチベーションを高めることができたそうです。さらに、被験者を「ポジティブな記憶を思い出すグループ」「ネガティブな記憶を思い出すグループ」「記憶を思い出さないグループ」という3つのグループに分けて運動させたところ、運動に関するネガティブな記憶を思い出したグループも、運動に対するモチベーションを高めることができました。つまり、モチベーションを高めるには、強いインパクトのある記憶を思い出すことが重要であり、その内容がポジティブかネガティブかは重要ではない、ということが判明したわけです。
このモチベーションを高める方法は、実施するのがとても簡単で、かつコストがかからないという点で非常に優秀と言えます。なので、仕事中に何かしらのトラブルに遭った際には、過去の仕事に関する良かった出来事や悪かった出来事を思い出すことで、その仕事を乗り越えるためのモチベーションが得られるかもしれない、とPlanio。
なお、思い出す際は時間・場所・状況・その時の感情など、可能な限りあらゆる情報を思い出すのが有効とのこと。また、思い出す前と思い出した後の自身の感情の変化も非常に重要な要素で、仕事を終わらせた時の安堵の感情を思い出すことが、困難なタスクに挑む際のモチベーションになるそうです。
2:ルーティンを作る
By ArtBrom
ライター兼起業家のジェームズ・クリアさんは、野球をする際に高いモチベーションを保てないことがあったそうです。そんな中で、クリアさんはなんとか野球の試合に集中するための方法を考え、生み出したのがゲーム前の「ルーティン」でした。
クリアさんが編み出した、野球の試合前に行っていたルーティンは以下の通り。ルーティンを終えると、クリアさんは「試合に対する準備がバッチリ整った」と感じていたそうです。
試合の前にボールとグラブを持ち、ファールポールから反対側のファールポールまで外野の壁に沿って走り、到着したら腰と膝の腱を伸ばし、再び反対側のファールポールまで走り、75フィート(約23メートル)の遠投を行い、ブルペンに向かい、マウンドから1歩後ろくらいの位置から3、4回キャッチャーに向けてボールを投げ、マウンドに立ち、ワインドアップなしで2、3回ピッチング練習を行い、その後10回ほどワインドアップありでピッチングを行い、セットポジションからも10回程度ピッチングを行い、各球種をチェックしたらベンチへ向かう。
その後、クリアさんは以前ほど頻繁に野球をすることもなくなったそうですが、「ルーティン」を生活の至る所に取り入れるようになったそうです。特定の事柄ではなくさまざまなものに応用可能な「ルーティン」を作成する際に注意すべきポイントは3つです。
ひとつは「ルーティンをとても簡単にする」というもの。例えば、クリアさんは何か物を書く時のルーティンとして「水の入ったグラスをつかむ」という動作を行っています。これはとてもシンプルで、実行するのに障害がないため、苦労と感じずに自然に実行できるそうです。
2つめは「物理的な移動を含める」というもの。机の上で行えるように物理的な動作を含めないようにと考えている人もいるかもしれませんが、クリアさんいわく物理的な動作をルーティンに加えることは重要だそうです。また、物理的な動作を加えることで、体が目を覚まし、肉体的な不調からくるモチベーションの低下を防ぐことにもつながるとのこと。
3つめは「ルーティンを毎回繰り返すこと」です。何度もルーティンを繰り返すことで、ルーティンは良くなっていきます。クリアさんは野球の試合前に行うルーティンを何度も何度も行ったため、試合前にどれほど感情的になっていても、ルーティンを終えればとても自然に試合に臨めるようになったそうです。
3:チームメイトに頼る
By Sakurako Kitsa
もしもリモートワークなど、特定のオフィスではなく自宅などの遠隔地で仕事を行っている場合、1人で静かな場所で働くことができますが、チームから疎外感を感じてしまうこともあるでしょう。しかし、もし1人で働いている場合でも、自分自身がチームの一員であると感じることができれば、パフォーマンスを向上させることが可能です。
このことを証明するある研究があります。研究では被験者を2つのグループに分けて「パズルを解く」という問題を与ました。一方のグループには個別でパズルを解かせる前に、「君はこの人たちとチームだ」とグループのメンバーを紹介し、もうひとつのチームではグループのメンバーを紹介せずに完全に1人でパズルを解かせたそうです。実験の結果はチームを紹介された方のグループが優れており、なんとチームの一員だと感じながらパズルに挑んだ被験者たちは、そうでない被験者と比べて50%も長くパズルに挑戦したそうです。
4:何かを危険にさらす
By Shawn Rossi
これは行動経済学における考え方で、人間は「何かを失うかもしれない」と感じると、それと等価の力を発揮できるようになるというものです。例えば、もしもあなたが20ドル紙幣を見つけたなら大喜びするでしょうが、20ドルをなくしたとなると大いに気を落とすことでしょう。このような損失に対する人間の感情は非常に重要です。
良い出来事は死活問題にはならないので悪い出来事と比べると影響は大きくありません。しかし、悪い出来事が起きれば、人はより注意深く、物事を観察するようになります。これは、例えそれがほんの些細なことでも同じこと、とPlanioは述べています。
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