レビュー

光学ドライブと冷却ファンを付け替え可能なAcerのゲーミングノートPC「Predator 15」レビュー


Acerが2016年3月25日に発売したゲーミングノートPC「Predator 15(G9-592-H73H/L)」は、15.6インチで大型ながらも4K(3840×2160ドット)のIPSディスプレイを搭載し、高画質な4Kムービーを再生可能です。その他にも2基の内蔵冷却ファンに加えて冷却ファンモジュールが1基付属しており、モジュールを光学ドライブにセットすれば最大3基の冷却ファンを使用して負荷がかかるゲームも快適にプレイできるとのことなので実際に使ってみました。

Predator G9-592-H73H/L | ノートブック - 技術仕様およびレビュー - Acer
http://www.acer.com/ac/ja/JP/content/model/NX.Q0VSJ.001

「Predator 15」は大きな箱に入って編集部にやってきました。


中には、しっかりと固定された本体の箱と、長細い箱が入っていました。


長細い箱の中にはACアダプタと電源ケーブルが入っています。


ACアダプタは5.2インチのNexus 5Xよりも少し大きいくらい。


厚さはNexus 5Xが5台分はありそうです。


本体の箱を固定していた発泡スチロールを外すと、本体とは別に薄い箱(右)が出てきました。


薄い箱を開けると、またしても箱があります。


中に入っていたのはCooler Master製冷却ファンモジュール「Predator FrostCore」。Predator FrostCoreは光学ドライブ部分に自分でセットする冷却ファンモジュールになっています。


本体の箱を開けて、いよいよPredator 15とご対面。


Predator 15の天面には「PREDATOR」の大きなロゴが入っています。


マットな肌触りの素材が全面に使われています。



本体は縦391mm×横299.5mm×高さ38.5mmとかなり大きめで、大人の男性が持つとこのくらいのサイズ感です。


底面。


底面で気になるのが、「Subwoofer」と記載された真っ赤な部分で、これはサブウーファーになっています。


サブウーファーに加えて、前面の両端にはスピーカーを2基搭載。


スピーカー2基とサブウーファーで臨場感がある音をを体験でき、さらに、Dolby Audioサラウンドサウンドを採用したことで、立体感のある音でゲームをプレイ可能。周囲の足音から敵がやってくる方向などを察知するようなプレイができるというわけです。


背面は全体が通気口になっています。


ファンには金属製のAeroBladeファンを採用し、ファン回転速度の向上・ノイズの低減・効率的な放熱を実現。また、Acer独自の除去メカニズムを取り入れ、高速でブレードを逆回転させることで内部のホコリを取り除けるそうです。


左側面には電源プラグ・USB 3.0端子×2・マイク端子・ヘッドホン端子・SDカード・DVD/Blurayドライブがあります


右側面にはUSB 3.1 Type-C端子、USB 3.0端子×2、HDMIポート、DisplayPort、有線LAN端子を搭載。


天板を開くとこんな感じ。ディスプレイは3840×2160(4K)の15.6型IPSディスプレイです。


黒を基調としたデザインで、全体的にシックに仕上がっています。


キーボードはキー同士が離れているアイソレーションキーボード。


ゲームで頻繁に使用する「W」「A」「S」「D」と……


「↑」「←」「→」「↓」を赤色で塗装し強調しています。


キーは大きくて押しやすく、キー同士が離れているのでタイピングしやすい印象。


トラックパッドは滑らかでありつつも、すべり過ぎない肌触りです。


トラックパッドのボタンは、押したらしっかりと沈んでカチッと鳴るタイプ。


電源ボタンは逆三角形の形をしています。


電源を入れてみました。


ディスプレイはノングレア加工なので大きな映り込みはしません。


電源を入れるとキーボードのLEDバックライトがカラフルに光っているのに気づきました。


キーボード上部にあるのはカスタマイズ可能なホットキー。


照明を暗くすると、美しいLEDバックライトに照らされたキーボードがいっそう目立ちます。なお、LEDバックライトは1600万色以上から自分好みのものにカスタマイズできるとのこと。


キーボードの右上にあるインジケーターでDVD/Blurayドライブ・電源・ライトの状態を示してくれます。


Predator 15の大きな特徴が、Cooler Master製冷却ファンモジュール「Predator FrostCore」で、さっそく取り付けてみます。


Predator FrostCoreはDVD/Blurayドライブを取り外して、光学ドライブ部分を付け替える冷却ファンです。


DVD/Blurayドライブを取り外すには背面にあるボタンを……


ぐいっと下に引っ張ります。最後まで引っ張ると、DVD/Blurayドライブ飛び出すので……


引っこ抜いてPredator FrostCoreを取り付ければOKです。


取り付けてみるとこんな感じ。取り外し、および取り付けは数秒もかからないので、ゲームのプレイ中でも本体の熱さが気になったらすぐに取り付けられます。


◆ベンチマークテスト
本体のベンチマーク、および冷却ファン取り付け時のベンチマークを計測すべく、3Dベンチマークソフトの「3DMark」でスコアを計測してみました。

冷却ファンを取り付けていないPredator 15でのベンチマーク(テスト名:FIRE STRIKE 1.1)は「8276」でした。


3DMarkのSKY DIVER 1.0をテストしたときのスコアは「20007」。


冷却ファン取り付け時に計測すると、FIRE STRIKE 1.1でのベンチマークは「8268」で、取り付けてないときとほとんど変わらない結果になりました。


SKY DIVER 1.0でも「19753」で、冷却時とほぼ変わらずです。


次は、Predator 15がOculus Riftの動作に耐えられるかどうか調べるため、自分のPCでVRが動くどうかテストするツールを使ってみると、Oculus Riftのプレイは無理という結果に……。やはり、ノートPC向けのGeForce GTX 980Mでは無理があるようです。


Predator 15の内蔵ストレージは、容量128GBのSSD×2によるRAID 0構成と、容量1TBのHDDという構成になっています。どれほどの高速データアクセスを可能にしているのか確かめるべく、ストレージのベンチマークソフトである「CrystalDiskMark」でスコアを計測してみました。

GIGAZINE編集部で使用しているノートPC「CF-SX4」に搭載されているSamsung製のSSD「MZ7TE512HMHP-000」のスコアがコレ。


対して、Predator 15のHGST HTS721010A9E630とRAID 0構成のスコアは、Writeに関しては上述のMZ7TE512HMHP-000と大差ないものの、Readに関しては大きく差を付けました。


◆PredatorSense
Predator 15にはさまざまなソフトウェアがプリインストールされていますが、その中でも便利なのが「PredatorSense」というものです。PredatorSenseは起動するだけで、CPUおよびシステムの温度とファンの回転速度を教えてくれます。


なお、ベンチマークを計測し終わった瞬間は、冷却ファンを取り付けた状態でCPUが49度、システムが46度でしたが……


冷却ファンを取り外すとCPUが58度にまで上昇しました。


また、キーボードのLEDライトのカスタマイズや……


ホットキーのカスタマイズなども、PredatorSenseで行うことが可能です。


◆4Kディスプレイとサウンドを体験
4Kディスプレイ&スピーカー2基+サブウーファーでどれくらい迫力ある映像と音楽を体験できるのか、4Kムービーを再生してみました。4Kディスプレイは美麗なのですが、それよりも特筆すべきなのはサウンド。音が周囲を移動しているかのような立体感のあるサウンドと、サブウーファーによる臨場感はなかなか他のノートPCでは体験できません。

ゲーミングPC「Predator 15」で4Kムービー再生&臨場感があるサウンドはこんな感じ - YouTube


◆実際にゲームをプレイ
Predator 15でプレイしてみるのは初回ダウンロードデータが60GBオーバーの「Grand Theft Auto V(GTA5)」のオンラインモード「GTAオンライン」です。グラフィックは出るかどうかわからないですが、60fpsに設定してみました。


GTA5の設定から行えるベンチマークテストを実行してみると、フレームレートは30~40の間をウロウロといった感じ。カクつくことはありませんでしたが、60fpsは達成せず。


ベンチマークを計測したところで、さっそくプレイしてみます。


実際にPredator 15でGTA5をプレイしている様子は以下のムービーから見ることができます。激しい動作をしてもカクツキなどは全く見られず、プレイは快適そのもの。また、立体感があるサウンドにも注目です。

ゲーミングノートPC「Predator 15」でGTAオンラインをプレイしてみました - YouTube


GTAオンラインをプレイ時にPredatorSenseで温度を調べると、CPUが62度でシステムが63度でしたが……


冷却ファンを取り付けるとCPUが52度まで低下しました。


GTAオンラインのプレイ時におけるファンの音の大きさは以下のムービーから確認可能です。プレイ時には音が以下のムービーよりも少しだけ大きくなるときもありました。

ゲーミングノートPC「Predator 15」でゲームプレイ時のファンの音はこんな感じ - YouTube


なお、「Predator 15」のスペックは以下の通りです。

CPU:Core i7 6700HQ(Skylake)2.6GHz/4コア
GPU:GeForce GTX 980M
OS:Windows 10 Home
メモリ(RAM):32GB
ストレージ(ROM):HDD1TB、SSD256GB
ディスプレイ:4K (3840x2160) 15.6インチ
Wi-Fi:IEEE802.11a(54Mbps)、IEEE802.11b(11Mbps)、IEEE802.11g(54Mbps)、IEEE802.11n、IEEE802.11ac
インターフェース:USB 3.0×3、DisplayPort×1、HDMI×1、USB 3.1(Type-C)×1、ヘッドホン出力×1、マイク入力×1、SDカード×1、DVD/Blurayドライブ
サイズ:391×38.5×299.5 mm
質量:3.6kg

Predator 15(G9-592-H73H/L)の記事作成時点でのAmazonにおける価格は税込37万2751円となっていました。

Amazon.co.jp: Acer ゲーミングPC Predator 15 G9-592-H73H/L Windows10Home 64bit/15.6インチ/32GB/1TB+128GB×2 SSD: パソコン・周辺機器

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in レビュー,   ハードウェア,   動画, Posted by darkhorse_log

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