アート

ストリートアーティストBanksyの新作は「難民キャンプのスティーブ・ジョブズ」


壁画作品が約1億円で落札される芸術家のBanksy(バンクシー)は、2015年8月にはディズニーを皮肉った憂うつの国「ディズマランド」をプロデュースする他、世界各地でゲリラ的に風刺的なストリートアートを手がけています。そんなBanksyが最新作として、フランス・カレーの難民キャンプの壁にスティーブ・ジョブズの肖像画を描き、「ジョブズを移民として迎え入れた」とコメントしています。

Banksy
http://banksy.co.uk/

実際の壁画はこんな感じ。ジョブズがトレードマークの黒いタートルネックシャツ、ジーンズ、スニーカーを着ていて、古いMacを右手に持ち、左手には難民と同じようなスタイルで黒っぽい袋を肩にかけています。


少し引いて見てみるとこんな感じで、難民キャンプにジョブズが突如ひょっこりと現れたかのようです。


ジョブズの描かれた壁に沿って奥へ進むと、さらに多くのテントが立っています、


アップで見ると以下のようにステンシル調のイラストになっていることが分かります。壁画を描いたBanksyは、この壁画は「移民することの有益性について注目を集める狙いがある」と語っています。


なお、スティーブ・ジョブズの血のつながった父親はシリアの政治難民だったことが判明しています。

Who is Steve Jobs’ Syrian immigrant father, Abdul Fattah Jandali? - Features - Macworld UK
http://www.macworld.co.uk/feature/apple/who-is-steve-jobs-syrian-immigrant-father-abdul-fattah-jandali-3624958/

ジョブズはカリフォルニア育ちですが、育ての親は生物学的な実の親ではなく、養子として育てられたことはよく知られています。ジョブズの実の親はというと、シリア内戦で荒らされた都市ホムス出身のAbdul Fattah Jandali氏という人物で、レバノン大統領に対する抗議とデモ行為を理由に政治移民として現在はネバダ州に移住しています。


Jandali氏はシリアからニューヨークへ移住して、ウィスコンシン大学でJoanne Carol Schieble氏という女性と出会い、男の子を授かったとのこと。しかし、Schieble氏の父親が厳格で保守的なカトリック教徒だったため、結婚を認めてもらえず、ジョブズが生まれる前にJandali氏とSchieble氏は別れなければならなかったそうです。その後ジョブズは養子に出されたので、Jandali氏もSchieble氏もジョブズを育てることはありませんでした。

左がJandali氏、右がジョブズ。顔の輪郭や目の形が確かによく似ています。


Jandali氏は「スティーブは私の実の息子ですが、彼を育てたのは私ではなく養父のスティーブ一家です。私のことを『発明の父』と呼ぶならば、それはスティーブが生まれながらに天才だったからです」と語っています。

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in ソフトウェア,   ハードウェア,   アート, Posted by darkhorse_log

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