Googleのパーツ組み替えスマホ「Ara」のリリース計画に遅延、原因については情報が錯綜中
Googleが開発する好きなモジュール(機能部品)を組み合わせて自作できるスマートフォン「Ara」は、2015年内にプエルトリコで発売予定とされていましたが、開発に遅れが生じており、2016年内のリリースへと計画が変更されました。なお、開発計画の遅れの原因については明らかではなく情報が錯綜しています。
開発遅延はプロジェクトAraの公式ツイートから明らかになりました。AraのTwitter公式アカウントが2015年8月14日に、プエルトリコでの先行試験販売の計画はあらためられるとツイート。
Market pilot re-route. Stay tuned for more details. #ProjectAra #recalculating
— Project Ara (@ProjectAra) 2015, 8月 13
ただし、「プエルトリコでの販売計画が取り消されたわけではない」とのこと。
And this is not goodbye Puerto Rico! Nos vemos en el futuro! #ProjectAra #tilwemeetagain
— Project Ara (@ProjectAra) 2015, 8月 13
もっともプエルトリコだけでなくアメリカ国内での販売も視野にしていることも示唆し、発売が2016年になることも明かしています。
When? 2016. #yeswearelate #ProjectAra
— Project Ara (@ProjectAra) 2015, 8月 17
これまで順調な開発状況が報告されてきたAraだけに、何が原因でスケジュールに遅れが生じているかについて注目が集まる中、「No more electropermanent magnets(もう永久電磁石は使わない)」という文言と、「#FailedTheDropTest(落下試験に失敗)」というハッシュタグによって、モジュールを固定する仕組みとして採用されていた永久電磁石が落下の衝撃に耐えられないことが示唆されました。
No more electropermanent magnets. #ProjectAra #FailedTheDropTest
— Project Ara (@ProjectAra) 2015, 8月 19
なお、Araで採用された永久電磁石による脱着システムについては、以下の記事で確認することができます。
好みのモジュールを組み合わせて自作するGoogleスマホ「Ara」の最新動画が公開されパーツの固定方法などが明らかに - GIGAZINE
ところが、一転、2015年8月21日になって「『落下試験に失敗』というのはジョークだよ」というツイートが投下され、モジュール固定方式がネックとなっているわけではないことが判明。さらに良い手法についてめどが立っているということを発表しています。
BTW #FailedTheDropTest was a joke. Didn't fail. We have been configuring a new solution. It's better too. #WorkingOnOurHumor
— Project Ara (@ProjectAra) 2015, 8月 20
Googleのモジュール組み立て式スマートフォン「Ara」は、カメラ、バッテリー、ディスプレイなど、好みに応じて自由に着せ替え感覚でスマートフォンを自作でき、最小構成では5000円からという激安スマホもアリという斬新なプロジェクトゆえに、登場を待望するファンにとっては開発遅延に関する情報にガッカリするのも無理のないところです。もっとも、ウソか本当かの判別が一見困難な発表を連発するAra公式Twitterの「のらりくらり」ぶりを見る限り、Araの開発状況について開発するATAPチームが楽観的な見通しであることがうかがえるのも事実です。
Araを待望するファンは、今後も公式ツイートに一喜一憂させられたり、悶々とさせられたりしながら、2016年のリリースをじっくりと待つことになりそうです。
・つづき
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