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なんと最安値5000円のGoogleオリジナルスマホ「Ara」、パーツは好きな組み合わせが可能


Googleはモトローラの携帯部門をLenovoに売却しましたが、特許など売却しなかったものもいくつかあります。自分でパーツを組み合わせてオリジナルのスマートフォンを作る「Project Ara」もその一つですが、GoogleはAraスマートフォンを、最もシンプルな構成の場合、部品代の合計は50ドル(約5000円)からであることが判明しました。

Project Ara
http://www.projectara.com/

Project Ara: Inside Google's Modular Smartphone | TIME.com
http://techland.time.com/2014/02/26/google-project-ara-modular-smartphone/

Project Araは、オランダ人デザイナーのデイブ・ハッケンス氏が立ち上げたオリジナルでスマートフォンを作るプラットフォーム「Phonebloks」が、2011年から同様の規格を開発していたモトローラと合流してできたプロジェクトで、「endoskeleton(骨格)」と呼ばれるフレームパーツにユーザーが好みの機能パーツ(モジュール)を組み込むことでオリジナルのスマートフォンを作れるというプロジェクトです。


GoogleはLenovoにモトローラを売却した後も、Advanced Technology and Projects(ATAP)と呼ばれる開発チームを保持しており、ATAPがAraの開発を継続しています。なお、Google ATAPは、リアルタイム3Dモデリング機能を開発する「Tango」プロジェクトを進めることでも注目を集めている研究チームです。

自分好みにカスタマイズできるAraスマートフォンは、機能を厳選することでより低価格なスマートフォンを作り出すことも可能。Googleは、Araについて「Designed exclusively for 6 billion people(60億人のために専用に設計されたもの)」と表現しているとおり、新興国や途上国などまだまだ開拓の余地のある巨大市場にAraを投入することを狙っています。


Araのモジュールは薄さ4mmで設計されており、現時点で完成しているAraスマートフォンのプロトタイプは薄さ9.7mm。これは、iPhone 5s(7.6mm)やGalaxy S5(8.1mm)よりはわずかに厚いものの、この厚みのおかげで大容量バッテリーモジュールの開発が可能になっています。


また、Araの開発背景に関する取材ムービーでは、スマートフォンの外装カバーを3Dプリンターで作成する様子も公開されています。当然、Araにも3Dプリント外装カバーが準備されるはず。

Phonebloks update - The story behind Ara - YouTube


好みのデザインの外装カバーをPCで作成。


3Dプリンティング。


外装カバーのできあがり。


装着するとこんな感じ。3Dプリンターならではの立体構造が特徴的なカバーです。


GoogleはProject Araを軌道に乗せるべく、2014年4月15日・16日に開発者向け会議「Ara Developers Conference(ADC)」を開催すると発表。ADCではAraの専用モジュールを開発するデベロッパーに「Ara Module Developers' Kit」を紹介・解説するとのこと。ADCの会場はアメリカ・カリフォルニア州にある「Computer History Museum(コンピュータ歴史博物館)」で、現在、参加申込みを受付中。なお、ADCの様子はインターネットでリアルタイム配信される予定で、オンラインQ&Aも利用できるとされています。


スマートフォンを自分好みのアプリでカスタマイズできるように、ハードウェア構成も自分好みにカスタマイズできるAraスマートフォンは、2015年第1四半期(1月から3月)にリリース予定となっています。

つづき
好みのモジュールを組み合わせて自作するGoogleスマホ「Ara」の最新動画が公開されパーツの固定方法などが明らかに - GIGAZINE

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in モバイル,   ハードウェア,   動画,   デザイン, Posted by darkhorse_log

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