インタビュー

「スター・ウォーズ」や「ミッション:インポッシブル」最新作のプロデューサーのブライアン・バークに根掘り葉掘り聞いてきました


2015年8月7日(金)にいよいよ公開されるトム・クルーズ主演の映画「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」でプロデューサーを務めるのがブライアン・バークです。ブライアン・バークは2015年12月18日に公開される「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」のプロデューサーも担当しており、そのあたりのことも含めて根掘り葉掘り聞いてきました。

『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』公式サイト
http://www.missionimpossiblejp.jp/

GIGAZINE(以下、G):
プロデューサーというのは作品ごとに仕事内容が違ってくると聞きました。また、今作では主演のトム・クルーズがプロデューサーを兼任していたり、他にも4人のプロデューサーがいますが、その中でバークさんの役割というのは何でしょうか?

ブライアン・バーク(以下、ブライアン)
トムと仕事を一緒にするのは2作目になりますが、ミッション:インポッシブルのメインのプロデューサーはトムで、もともとは彼の企画なので、私の仕事はトムに後ろからしがみついて離さないようにすることです(笑) どういうことかと言うと、監督が考えているビジョンを実現するために調整を行ったり、キャスティングの手伝いをしたり、ロケーションやスタッフの確保とか、作品に関するさまざまな要素をまとめていく、というのが私の仕事でした。企画や制作がしっかり前に進んでいくのをサポートするという感じです。トムは役者だけでなくプロデューサーや制作など複数の仕事を同時にこなしていて、映画全体の進行を確認するために、自分が出演していない現場にも必ず顔を見せていました。だから、僕の一番重要な仕事は、トムが死んでしまわないようにいろいろ手伝うことでしたね(笑)


G:
今作のキャストについて聞かせてください。前作からのメンバーはキャラクター性が強く定着しつつあって、そんなメンバーと敵対する悪役レーンにショーン・ハリスを起用した理由は何でしょうか?オーディションでハリスに決めたのでしょうか、あるいは最初からハリスを名指しで選んだのでしょうか?

ブライアン:
監督が何人かの候補の中からショーンを選びました。ショーンの迫力とか存在感は素晴らしかったですね。ショーンは、今回のような悪役を演じたことがなく、また、台本をしっかり読んで役柄を理解しセリフも練習してきっちりと準備する役者なんです。でも、ミッション:インポッシブルは現場で急に方向性が変わることがあったし、脚本がなかなか決まらないこともあって、ちゅうちょしたことがあったと思います。場合によっては、現場に来てからセリフを確認して、そのまま演技をしてもらったこともあります。こういった状況の中でも、監督とトムが考えていたキャラクターに命を見事に吹き込んでくれて、素晴らしい才能を持った俳優だと思います。

演じたキャラクターのせいで「怖い」というイメージがあるかもしれませんが、実際は撮影後に「今の演技で大丈夫だったでしょうか?」「監督の望むキャラクターになっていたでしょうか?」などと心配するような一面を持っています。素晴らしい才能を持ち合わせていながらも、実はものすごく謙虚で腰の低い人なんですよ。

G:
バークさんが属するBAD ROBOTは「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」「スタートレック」といったSF作品を手がけていて、「ミッション・インポッシブル」シリーズでもSFのような未来を感じさせる乗り物やスパイガジェットが登場します。このような「現実にはないアイデア」を考えるにあたって今気になっているテクノロジーはありますか?

ブライアン:
映画で出てきたのは全て東急ハンズで買えるものですよ(笑) 映画の撮影前には必ず東急ハンズに行って、何か使えるものはあるかな?っていろいろ探します。東急ハンズか、もしくはドン・キホーテに行けば、必ず欲しいものが見つかります!


G:
すごく詳しいんですね(笑)

ブライアン:
東急ハンズとドン・キホーテは来日するたびに必ず訪れる場所なんです!僕が日本で見つけたものって2、3年後に必ずアメリカではやるんですよ。ものすごく前のことだけど、神戸に行ったときに神戸牛を食べたことがあってね。そのときはアメリカで誰も神戸牛のことを知らなかったけど、今は誰でも知っているよね。

G:
そうなんですね!なぜかうれしい気分です。ということで、もう一度お伺いします。SF映画やアクション映画を作る上で、今注目しているテクノロジーを教えて下さい。

ブライアン:
まだ東急ハンズに行ってないからわからないよ(笑) 冗談はこれくらいにしておいて、真面目に考えると……例えば「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」には新しいテクノロジーが詰まったドロイドとかクリーチャーが登場します。オリジナルの作品を手がけたジョージ・ルーカスは「こういう技術があって、それを作品の中でどのように見せることができるか?未来をどう描けるか?」というのを姿勢として持っていて、僕たちも彼と同じように取り組んでいます。コンピューター上ではなく、本物のように見えて、手で触れられるようなものを作る感じです。そのためにロボット工学を取り入れていますが、それは公開を楽しみにしていてください。

G:
では、次の質問に……。

ブライアン:
待って下さい、もう1つありました!Kickstarterを知っていますか?実はKickstarterで、僕とJ・J・エイブラムスがたまたま同じプロジェクトに出資していたことがあって。それはパンケーキを出力できる3Dプリンターなんです。PCで画像やイラストを読み取って自動で出力してくれるんだけど、焦げを使っていろんなデザインのパンケーキを焼くことができるんですよ。今すぐ東急ハンズにおいて欲しいくらいです(笑)


G:
そうなんですね!そのパンケーキを出力する3Dプリンターは、GIGAZINEでも記事にしたことがあります。

ブライアン:
そうなんだ!あれは本当にすごいよね!

G:
とても面白いデバイスですね。私も1台欲しいです……。話を戻して次の質問に。バークさんは、なぜ映画に携わる上でプロデューサーという仕事を選んだのでしょうか?バークさんを引きつけたプロデューサー業の魅力とは一体何でしょうか?

ブライアン:
通常、監督は作品だけに没頭して作業を行います。僕は監督になるほど賢かったわけではないのですが、クリストファー監督やトム、他の監督のようにとても頭がきれる人たちと仕事をするのはとても特別な経験です。そういったものすごく賢い人たちをまとめて1つの作品を作り上げていくのが、プロデューサーの魅力ある部分ですし、楽しいことでもあります。また、この監督は違う分野の脚本家や俳優と仕事をしたことがないけど組ませると一体どういう作品が生まれるか、などを考えるのも大きな魅力です。

G:
なるほど。では、最後の質問です。トム・クルーズのような妥協しない人と仕事をするのは能力のギリギリ限界が求められると思いますが、本作を担当して良かったこと、大変だったことを教えてください。

ブライアン:
トムほど仕事熱心で、仕事に情熱を注いでいる人というのはなかなかいません。トムにとっては最高の映画を作ることが全てで、興行収入が映画の成功を示す指標のように言われることがありますが、トム自身にはお金はそこまで関係ないことです。最高の映画を作って世界中の人に届けたいと思っているトムと仕事をするのは本当に光栄なこと。また、トムと仕事をすると、自分もがんばらないと!と思うことがあります。時には不眠不休で仕事をするトムについていくのは本当に大変なことですが、何とかついていって努力をしたくなるくらい、刺激を受けますね。


これにてインタビューは終了です。

◆「ミッション・インポッシブル/ローグ・ネイション」
8月7日(金) 全国ロードショー
配給:パラマウント ピクチャーズ ジャパン
オフィシャルサイト:http://missionimpossiblejp.jp/
© 2015 Paramount Pictures. All Rights Reserved.

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in 取材,   映画, Posted by darkhorse_log

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