誰でも背中にジェットパックを付けるだけですごい加速と速度で走れるようにするプロジェクト「4 Minute Mile」
リュックのように装着して空を飛ぶことができる装置である「ジェットパック」を背負って、地上45階のホテルをぐるりと飛行して一周するテストが行われているなど、飛行装置としての実用化は目前まで迫っていますが、科学的に全ての兵士を「1マイル(約1.6km)を4分」(毎秒約6.6メートルの速度)で走行可能にするため、ジェットパックを背負うことで走行を補助して加速させるプロジェクト「4 Minute Mile」がアリゾナ州立大学で行われています。
Jetpack helps soldiers run faster | Research Matters
http://researchmatters.asu.edu/videos/jetpack-helps-soldiers-run-faster
アリゾナ州立大学は、現実世界の問題を科学的に解決する学生プロジェクト「iProject」を行っています。その一環として、「兵士の走行速度を1マイル4分にするにはどうすれば良いか?」ということが思案されており、背中にジェットパックを背負って走行を加速するというアイデアが登場。
なお、アスリートの協力のもとでジェットパックを背負って走行しているムービーは以下から見ることができます。
Jetpack helps soldiers run faster on Vimeo
これがテストに使われるジェットパック。
開発者のJason Kerestesさん。
「キュイーン」とメカニックな音をたてて羽が回っています。
まずはランニングマシーンでテスト中。ジェットパックはコントローラーで操作するようです。
ジェットパックを背負って走るマルチメディアスペシャリスト兼アスリートのAlexander D. Chapinさん。
ジェットパックの基板にはさまざまなチップや電子回路が搭載されています。
ロボットを使った研究を行うトーマス・シュガー教授。
「SPARKy」という人工関節のプロジェクトに携わっています。
Kerestesさんも同様にロボットテクノロジーに興味を持っており、ジェットパックのアイデアを思いつきました。その翌日には製作にとりかかり、わずか1日で完成させたとのこと。
完成したプロトタイプ。
手作り感が満載です。
もし全ての兵士が1マイルを4分で走ることができたら、撤退速度が上昇するため、兵士の生存率を高めることができるとのこと。
というわけでテストがスタート。
200メートル走のタイムは25秒。ジェットパックを装着したことでタイムを3秒縮めることができました。
続いて1マイル走に挑戦。ジェットパック未装着時のタイムは5分20秒でした。なお、1マイル競走の女子世界記録は4分12秒56です。
装着すると18秒縮まって5分2秒に。4分台には到達できませんでしたが、改良を重ねることで目標タイムに近づけていくとのことです。
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