身長158cm体重50kg、人間の骨格や筋肉を再現したヒューマノイド「腱志郎」の動くムービー
人間の筋肉や骨格を模倣することは非常に難しいのですが、東京大学の情報システム工学研究室はモーターと滑車を組み合わせることで「人体模倣筋骨格ヒューマノイド 腱志郎」という人間そっくりの動きをするヒューマノイドを開発しているとのこと。まるで生きているように滑らかに動く様子をムービーで見ることができます。
Robot Copies Your Muscles and Bones - YouTube
肩の部分の動きは、まだ少しぎこちなくはありますが、人間っぽい感じ。なお、この腱志郎は前身の2007年開発の小次郎と2010年開発の腱臓に続くモデルで、腱臓により多くの筋肉部やモーター加えて改良してあるとのことです。
腕の部分がつくと、肩の部分がどのように動くのかがよくわかります。
腕の部分も動き、各関節が稼働して複雑な動きも可能のようで、まるで生きていいるようです。
腕だけでは無く脚も可動します。
小次郎と比べると5倍のパワー出力が可能で、このように脚を持ち上げることもできるのが腱志郎の特徴。
逆方向にもこの通り。
筋肉がしなって動くように、腱志郎の脚も複雑な動きが可能。
脊柱などを含む上半身部の動きも滑らかです。骨格はアルミ製。また背骨は人体と同じく複数の関節を持ち、肋骨や骨盤なども再現。この腱志郎は人間のほとんどの主要な筋肉を反映しており、脚に50、幹に76、肩に12、首に22で合計160もの筋肉に似せた滑車が使用されているとのこと。
左右だけでなく、上下や体を回したりとバランスを崩すことなく動きます。
まだ少しぎこちなくはありますが、歩くことも可能です。
脚の付け根の部分も稼働し、大きく開閉させているところ。なお、この腱志郎は身長158センチ、体重50kgの12歳の平均的な日本人男性を模しているとのことです。
中でも非常に滑らかな動きをしていたのが、このひざの部分。屈伸運動もこなし、割と速い動きでも全くバランスを崩しません。
先代の腱臓では上半身部分だけで45kgあり、全体では100kgを超える重量になっていたとのこと。小さなロボットとしては重すぎるので、人間と同じ重量配分比を実現しようとデザインした結果がこの58kgの腱志郎となったそうです。また、重量だけでなく筋肉のトルクや関節の動くスピードまでも人間を模倣するように設計されています。
ターミネーターのような人間と全く見分けがつかないヒューマノイドが開発されるのも近いかも知れません。
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