撮影後もピント調節が可能なカメラ「Lytro」が上位機種を発表、予約受付を開始
写真撮影後にピント合わせができるという特別な機能を備えたカメラ「Lytro」を販売するLytroが、同社では2機種目となるハイエンドカメラ「Lytro Illum」を発表し、北米などの地域でプレオーダー受付を開始しました。
Lytro - Home
https://www.lytro.com/
Lytro Illumを使って撮影された「画像」のデモが以下のムービーで公開されています。
Lytro Emotion Gallery - YouTube
デモの一部をGIFアニメにしてみました。深い穴を不安そうにのぞき込む子犬
大自然が素材だと、伝わってくるスケール感が増しているように感じられます。
森の中に意味ありげにおかれた小さな花束。フォーカスと一緒に視点が移動していますが、これらは全てムービーではなく一枚の「写真」から作られています。
◆Lytroのハイエンドモデル「Lytro Illum」フォトギャラリー
新たに発表され、プレオーダーが開始されたLytro Illumの外観はこんな感じ。直方体の「ホームランバー」のようだった初代Lytroとは大きく変化し、一般的なデジタル一眼レフに近い形状となっています。
ちなみに、初代Lytroはこんな形状でした。
前から見ると、すこしプレーンなデザインの一眼レフカメラにしか見えません。本体サイズは86×145×166mmで、重量は940グラムとなっています。
特徴的なサイドビュー。レンズの直径と同じ高さの本体ボディは、下部が大きくせり出す台形タイプにデザインされています。
右側から見ると、グリップ部分も台形に作られていることがわかります。
本体背面には480×800ピクセルの4インチ液晶タッチディスプレイを装備。コントロールボタン類は可能な限り省略されている模様。内部にはQualcommのSnapdragon 800プロセッサを内蔵して高速な処理を可能にしているとのこと。
液晶ディスプレイは角度を調節できるようになっています。
本体上部からのビュー
本体上部のシャッターボタンなど。最大シャッター速度は1/4000秒となっています。
レンズの焦点距離は9.5-77.8mmで、35mm換算だと30-250mmに相当。8倍ズームにまで対応しており、開放絞り値はズーム全域でF2.0固定となっています。筒体にも「0mm - ∞」とプリントされているとおり、メーカー発表の仕様ではレンズ前0mmから対象物を撮影できるとのこと。実際の最短撮影距離(ワーキングディスタンス)がどうなっているか気になるところです。
本体左にはSDカードスロットや各種コネクター類のターミナルが設けられ、カバーが付属しています。
ストロボなどを装着するホットシューも装備されています。
Lytro Illumには、同社の独自技術である「マイクロレンズ」を装備した4000万画素センサーが搭載され、「光の向き」を記録して独自の処理を行うことで撮影後にも自由にフォーカスの調節などができる仕組みとなっています。
Lytroで撮影したデータはPCで専用のソフトを使い、ズーム、フォーカス移動、被写界深度や視点の移動などを調整することができるようになっています。
Lytro Illumはメーカーサイドでプレオーダーを受付中。予約受付地域は北米、EU諸国、シンガポール、香港、オーストラリア、ニュージーランドなどとなっており、日本での取り扱いについては記事作成時点では未定となっています。通常価格は1599ドル(約16万4000円)のところ、予約特別価格は1499ドル(約15万4000円)となっており、出荷予定時期は2014年8月とされています。予約特典としては本体への刻印(Personalized camera engraving)と特製ストラップがセット、補償期間は2年間で、アメリカ国内は送料が無料となっています。
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