メモ

フィンランドの教育水準が世界トップレベルである理由


2012年のBBCの発表により、2006年~2010年の間のインターナショナル・テストの結果と学生の卒業率から算出されたランキングから、教育水準レベルのランキングで世界一と言われるフィンランドですが、世界トップレベルの教育に関する秘密がまとめられています。

The secret of Finland's stellar schools - The Week
http://theweek.com/article/index/249613/the-secret-of-finlands-stellar-schools

この内容は、アメリカ出身のキムさんがフィンランドの高校に3ヶ月間留学して気付いたことをまとめたもの。キムさんによると「生徒が学校教育を受け入れているように見えた」とのことで、外に出るとタバコを吸ったりするような不良少年でも授業のときにうるさくすることはなく、作文を書くように言われれば他の生徒と同じように最後まで書き上げていたそうです。

By Gary Simmons

しかし、学校で激しいカリキュラムによる詰め込み教育が行われているわけではなく、高校の年間の出席日数は190日ほどと、日本で行われていたゆとり教育と同程度です。教師もまた教育に対して熱心であり、教師のステラさんは、フィンランド語の授業に苦しんでいるキムさんに気づき、子ども用の物語を教材にして言語の初歩的な部分をつかむ機会を作るなど、「落ちこぼれ」を作らないという考え方があります。

By Pensiero

ほとんどのアメリカの大学では、教育学部はもっとも簡単に卒業できる学部の1つとして知られており、子どもが好きであれば誰でも受け入れられます。しかし、フィンランドでは教育学部を専攻することは、アメリカで医学部を専攻するのと同じレベルが要求され、教育大学のレベルもジョージタウン大学カリフォルニア大学バークレー校と同程度の水準を持っており、その後大学院で修士号を取得する必要があります。

By CollegeDegrees360

キムさんを受け持ったステラさんの場合、教師になるためにユヴァスキュラ大学で6年間勉強しました。最初の4年間はフィンランド文学を勉強して過ごし、教員養成プログラムは4年生から開始。その後修士号を取得するために修士課程に入り、最初の一年間は国内最高レベルの国立大学で実践的な教育実習を行うことでようやく教師の資格を得ることができたとのこと。

By joelgoodman

なお、フィンランドは、経済協力開発機構(OECD)による国際的な生徒の学習到達度調査であるPISAでは安定して上位の成績を残しており、日本も「読解力」「数学的リテラシー」「科学的リテラシー」の3分野でトップ10入りしています。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
21世紀の教育革命「スティーブジョブズスクール」とは? - GIGAZINE

子どもを怒鳴りつけて叱ることは素行不良やうつ病を引き起こす原因になる - GIGAZINE

「大成功した卒業生の3つの秘密」をLinkedIn創業者が語る - GIGAZINE

アジア・中東地域の大学ランキングトップ100で日本からは22校がランクイン - GIGAZINE

チェスを義務教育化したアルメニアはその後どうなったのか - GIGAZINE

in メモ, Posted by darkhorse_log

You can read the machine translated English article here.