レビュー

カチカチに凍った食材をそのまま切ることができる「冷凍食品用包丁」レビュー


冷凍した肉や魚はカチカチに固まっているので、凍った状態のまま包丁で切るのはなかなか骨が折れる作業です。しかも通常の包丁の場合は温度差の関係で刃が欠ける危険性もあります。そんな冷凍食品専用に作られた「冷凍食品用包丁」が一体どれほどの性能を持っているのか、数々の台所用品が集まる大阪の千日前道具屋筋商店街にて2011年10月9日に行われた「道具屋筋祭り」へと足を運んで購入し、実際に凍ったままの肉や魚を切ってみました。

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◆冷凍食品用包丁の見た目

「冷凍食品用包丁」は山下金物というお店で購入。


箱を開けるとこんな感じ。


これが「冷凍食品用包丁」です。価格は1860円。特に外箱に詳しい説明が記載されていたり説明書が入っているわけではないので、この形状を見ただけではいまいち使い方がハッキリとしません。なお、外箱にサイズなどの情報が書かれていなかったので調べてみたところ全長は350mm、刃長は220mmで、ブレードの材質はステンレス刃物鋼。ハンドルの材質は積層強化木となっています。


「CHIC」と書かれていたので商品名なのかと思い、販売元の北正へ電話をして聞いてみると、確かに「CHIC」という商品でした。ついでにこの製品の使い方や対象となる食材などの詳細をいろいろと聞いたところ、特に「肉きり」「カニ切り」「ハム切り」に向いているとのこと。また、いくら「冷凍食品用包丁」とはいえ、氷塊を切れる程の刃ではないそうです。


刃は3種類の形状をしており、ここは魚介類などの身の取り出しに使う部分。


まるでパン切りのように波状の刃となっている部分は、繊維質の多い鶏肉やハムなどに向いています。一応、常温の食パンにもパン切りとして使えますが、クズが出てしまうという欠点があるとのこと。


逆側は両刃ノコギリにおける「横引き刃」のような形状。魚や肉などの固い冷凍食品を粗く削るのに役立つ、基本的にメインとなる刃です。ちなみに「冷凍食品用包丁」にはノコギリのような刃を使ったものやパン切りのような刃を使ったもの、もしくは両手で持って使う両手式の製品が存在します。今回の製品の場合はノコギリのような刃とパン切りのような刃の両方を備えたタイプというわけです。


上が一般的な包丁で、下が「冷凍食品用包丁」。一般的な包丁と刃の厚みについて比べてみても、それほど違いが感じられません。


◆実際に冷凍食品を切ってみる

早速冷凍しておいたシャケの切り身を切ってみます。


刃はパン切りのような波状の側を選択。シャケはカチカチに凍っていて固いので本当に切れるのかどうかちょっと不安です。


さながらノコギリのようにギコギコと切っていきます。


カッチカチに凍ったシャケを「冷凍食品用包丁」で切る


意外なほどにスルっと刃がシャケへと入っていき、特に力を入れずとも切り終えることができました。実に快適。何というか、あまりにもサクサクと切ることができるので「切ること自体が楽しい」という感想です。温度差で刃が欠けてしまう危険性が少ないので安心して切れるという面もありますし、わざわざ専用の包丁を用意する価値があるのかも。


次は冷凍してあったズワイガニに挑戦。こちらはノコギリのような刃を使用します。


「冷凍食品用包丁」を使ってカチンコチンに凍ったカニを切断


あっさりと切ることができました。カニは冷凍するケースが多めな食材なので役立ちそうです。


続いてチャレンジするのは冷凍した牛肉の塊です。こちらもノコギリのような刃を使用。


冷凍した牛肉の塊を「冷凍食品用包丁」でギコギコと切る - YouTube


切り終えることができましたが、この牛肉は他の食材に比べて若干柔らかめだったような気もします。


なお、この「冷凍食品用包丁」は冷凍食品の全てに対して有効というわけではなく、内部が完全には凍りきっていない食材にのみ効果を発揮できる製品です。通常の包丁のように温度差の関係で刃が欠けるというトラブルの心配が要らない上に、相性が良い食材にはかなりの性能を発揮できるので台所に常備しておいても損はしないはずです。

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in レビュー,   ハードウェア,   , Posted by darkhorse_log

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