地雷によって体の一部を失ったアフガニスタンの人々のポートレート
アフガニスタン国内は依然として紛争が絶えない状況ですが、国連地雷情報ネットワークによると、毎月62人が撤去されず残っていた地雷によって命を落とすか、傷を負っていると予想されているとのことです。
2010年12月、地雷によって負傷し、体の一部を失いながらも一命を取り留めた人々の肖像がアフガニスタンのヘラートで撮影されました。義足をはめた少年や車いすに乗った男性らがスタジオで見せたその姿は痛々しくも、今そこに生きているというリアリティーを感じさせる仕上がりとなっていて、戦争の悲惨さを感じさせる力強いメッセージを放っています。
被害者たちの肖像写真は以下から。Scars of war: Mine victims - Picture Stories- msnbc.com
車椅子生活のGholam Rasoolさん(30歳)は3年前に地雷を踏みつけた際、足を失いました。車いすを押しているMohammad Arefさん(35歳)もまた、9年前に脚部を失い、義足を身につけています。
Nader Haidariさん(37歳)も7年前に地雷を踏んでしまい、足を失った被害者の1人です。
Farahnazさん(30歳)は3年前に足を失いました。
Gholam Sarvarさん(54)は12年前に左足を失いました。この写真ではズボンをまくり上げて義足を見せています。
車いすに乗った母の隣に立って、介助をしているかのように見えるFatemehさん(42歳)ですが、ほんの3か月前に彼女もまた自身の足を失っています。
8年前、足を地雷の爆発により失ったInayatullahさん(48)は、生計を立てるために携帯電話用のプリペイドカードを売っています。
Mohammad Arefさん(35歳)は9年前に左足を失いました。
まだ8歳のJan Agha君も、1年前に右足を失っています。
この写真を撮影するほんの2週間前、、5歳のAbdol Hamid君は地雷によって負傷しました。
右から順番に、Azizallahさん、Hashmatさん、Jalilさん、そしてVali Allahさん。全員足を失っています。
10年前に地雷によって片足の生活を余儀なくされたAziz Allahさん(49歳)。
警官のMohammadさん(44歳)もまた、18年前に地雷で足を失いました。
庭師のNoor Mohammadさん(46)は、20年前に地雷を踏みつけた時に両足を失ってしまいました。
地雷撲滅運動をしている「Electronic Mine Information Network」が推測するところによると、現在も約70か国もの国が、戦争のいらぬ置き土産となっている地雷あるいは不発弾の危険にさらされているそうです。
また、国連の調査によると、アフガニスタンの合計すると300平方マイルの土地に地雷が埋まっているそうです。そして2010年度は5億8900万ドルが、地雷撤去運動のために費やされたものと推測しています。
こうやって被害を受けた人たちの写真を実際に見ると、戦争の悲惨さや根の深さを思い知らされるようです。
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