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ソフトバンクモバイル、超高速な「第4世代携帯電話」につながる「複数基地局協調伝送方式」の実証実験を実施へ


各国間の標準化と規制を確立することを目的としている国際機関「ITU(国際電気通信連合)」がモバイル通信でありながら、Bフレッツなどの現行の一般的な光ファイバー回線(100Mbps程度)を上回る超高速通信を実現する「第4世代携帯電話(4G)」の通信方式として「WiMAX 2」と「LTE-Advanced」の2つを正式に選定しましたが、ソフトバンクモバイルが本日、4Gにつながる「複数基地局協調伝送方式」の実証実験を行うことを発表しました。

詳細は以下から。
複数基地局協調伝送方式向け予備免許の取得および実証実験について | ソフトバンクモバイル株式会社

ソフトバンクモバイルのプレスリリースによると、同社は12月2日に隣接する基地局が協調制御して移動局と送受信を行う「複数基地局協調伝送方式」の無線通信システムに関する実験試験局の予備免許を取得したそうです。


「複数基地局協調伝送技術」は隣接する基地局が協調して移動局(通信端末)とデータの送受信を行うことで、干渉を受けやすい基地局同士のカバーエリアの境界における伝送速度を向上させる技術で、第3.9世代携帯電話「LTE」の次世代規格である「LTE-Advanced」を実現する技術として、第3世代携帯電話システムの仕様の検討・作成を行う「3GPP」において、標準化に向けた検討が現在行われているとのこと。

これが複数基地局協調伝送実験のシステム構成。基地局の相当する実験試験局AとBの境界部分でどれだけ伝送速度が向上するのかといった実験や、基地局間のデータを同時送信するための同期精度の評価が行われます。


今回の実証実験は総務省の「電波資源拡大のための研究開発」プロジェクトで採用された「異なる大きさのセルが混在する環境下における複数基地局間協調制御技術の研究開発」の一環として、ソフトバンクモバイルが共同研究者である国立大学法人 電気通信大学と実施するもので、本免許の交付を受け次第、東京都内でフィールド実証試験を開始するとしています。

なお、「LTE-Advanced」同様に4Gとして選定された「WiMAX 2」ですが、UQコミュニケーションズが2012年のサービス開始を目指しており、今年10月には世界初となる下り最大330Mbpsの実演デモを行っていた、出先でも光ファイバー並の高速通信を利用できるようになる時代はそう遠くないうちに訪れるようです。

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in モバイル, Posted by darkhorse_log

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