趣味で作ったアマチュア世界最大のモデルロケット、打ち上げ・回収に成功
モデルロケットは許可さえ取れば誰でも打ち上げることが可能で、中には学校での教育やクラブ活動に用いられているものもありますが、さすがにこれはそう簡単に真似できないレベルです。
今回打ち上げに成功したこのロケットはNASAが月面に人間を送り込んだサターンV型の10 分の1のサイズで作られており、高さ36フィート(約11メートル)、重さ1648ポンド(約748キログラム)とアマチュアが製作したロケットとしては大きさ・重さともに世界最大のもの。巨大な機体が恐ろしい加速で上昇していく様はまさに圧巻としか言いようがありません。
実際のロケットの写真と打ち上げの様子のムービーは以下から。
Record-Breaking Amateur Rocket Launch - A Scale Model of a Saturn V Launches in Maryland - Popular Mechanics
このロケットはアメリカのロケット愛好家グループ、メリーランド・デラウェア州ロケット協会のスティーブ・イブス氏によって製作されました。製作は約2年がかりで「何も考えずに作っていたらいつのまにか世界で誰もこんな巨大なものを打ち上げたことがないというレベルまできてしまった」とのこと
木製の骨組みにファイバーグラスを貼り込んだ機体は製作費用1万2千ドル(約120万円)。これに加えてロケット燃料に1万3千ドル(約130万円)かかったのだそうです。
YouTube - Steve Eves' Saturn V Launch
「注意:ロケット打ち上げ」
遠くから打ち上げを見守ります。
点火。轟音とともに計9基の強力なロケットスラスターが機体を持ち上げる
ぐんぐん上昇するロケット
5秒間の噴射の後、4440フィート(約1300メートル)の高度に到達。先端部分をパージ、パラシュートを展開します。
偶然にも倒れることなく着地
打ち上げ・回収に成功した世界最大のロケットというこの記録をうけて、NASAからはアラバマ州マーシャル宇宙飛行センターに併設されたスペース&ロケットセンターで、実物のサターンV型の横にこのロケットを展示する申し出がきているとのこと。スティーブ氏は雑誌の取材に対し「もう一度組み立ててさらに記録に挑戦することもできるかもしれないけど、展示してみんなに見てもらいたいと思っている」と語っているそうです。
・関連記事
Xウイング戦闘機にロケットを付けて打ち上げるが失敗してバラバラに - GIGAZINE
ロケット燃料の工場が爆発するムービー - GIGAZINE
スペースシャトルを組み立てて打ち上げるまでの様子の写真とムービー - GIGAZINE
ロケットやロブスターを装備したフォルクスワーゲン・ビートルの写真 - GIGAZINE
・関連コンテンツ