ブタの丸焼きを完全解体、頭蓋骨を割って「豚の脳ミソ」を食べてみました
先ほどまでは一生に一度は経験しておきたい「ブタの丸焼き」を注文し、割と普通の部位ばかりを重点的においしくいただいていたわけですが、それだけだとそこらのスーパーか肉屋で買ってきたのと何ら変わりない状態です。やはり「ブタの丸焼き」ならではの部位、要するに「ブタの丸焼きを注文したからこそ味わえる部位」を食べるべきです。ブタの丸焼きに残す部位はありません!
そんなわけで、GIGAZINE編集部では「余すところなくおいしくいただく」の信念の元、いわゆる珍味として有名な「豚の脳みそ」をはじめとする各部位もしっかりと食べておきました。
いよいよ次からはブタの丸焼きの真骨頂、あらゆる部位を解体して食べまくるレポートです。頭蓋骨を割ったり、いろいろとくりぬいたり、かなり衝撃的な内容なので、現在の段階で既に「!!!」となっている人はこれ以上先を読むのはご遠慮ください。アレコレと壮絶なことになっています。以下からの閲覧は自己責任でどうぞ。
まずはしっぽから。コリコリしていてなかなかうまい。
頭部を持ち上げて解体に入ります。スーパーなどできれいにならんでいる豚肉の真の姿がここにあります。これから目を背けてはいけないのですが、やはり顔だと認識できる部位があるせいで抵抗感を感じてしまうのかもしれない。
口の中はこんな感じ。ブタの口の中自体を見ることがほとんど無いのでなんだか新鮮な気分。奥の方に歯も確認できます。普段「豚肉」として認識しているものの本当の姿。
牛タンならぬ豚タンですが、かなりおいしい。時々スーパーで薄切りにしたのが売ってますが、薄切りとかそういう中途半端なものではないので、かなり充実感があります。
あと、いわゆる「めだま」の部分もおいしいです。くりぬいて食べました。マグロの目玉の部分がおいしいのと同じで、感覚的にはあんな感じ。魚のめだまの部分と同じような感じでおいしく頂けます。ポン酢とかで食べると美味。
頭部を持ち上げてみました。背骨の真ん中にある「髄」の部分がとろりとしていておいしい。というか、内臓に近い部分は全体的に味が濃く、どれもこれも独特のうまみがあります。
そしてついにメインディッシュと言っても過言ではない珍味、豚の脳みそを取り出す作業に入ります。「切り分け方食べ方極意」によると、「頭蓋骨を割るコツは、頭の真中に包丁を立てる事。割れ目に包丁が入れば、軽く包丁の頭をトンッと叩き左右にグリグリッとするだけで簡単に割れます。しかし、割れ目に包丁の先が入っていないと力任せに叩いても割れません。無理せず割れ目を探ってください。少し皮をはがすと割れ目が見つかります」とのこと。
というわけで、がんばって頭を割ってみました。
真ん中に見えているのが脳みそ。意外に小さい。味はまんま白子みたいな感じ。だがしかし、白子よりはさらに濃厚な風味。確かにこれは珍味です。白子が好きな人にはかなりオススメ。取り出す作業が大変ですが、その価値はあります。
ちなみにこれが頭蓋骨
なんだかすごいことになってきました。
身と骨はかなりはがれやすく、するっと取れる感じ。非常に繊維質な感じの見た目、さっぱりした味、ぱりぱりの皮、とろりとした脂身、渾然一体となった味わい深さです。見てわかるように、本当に肉厚。重厚さがあります。まさに「いのちをいただいている」という感じがして、非常に感慨深いものがあります。
いろいろな味付けをした結果、シンプルに塩コショウで食べてみたり、ポン酢でさっぱりいただくとかなり美味。というか、豚肉はなんでもマッチするので最高です。ご飯の上にのせてもよし、野菜と一緒に食べてもよし、万能選手ですね。
おしりの脂身の部分。説明書によると、この部分は煮込むとコラーゲンたっぷりのおいしいスープになるらしいので、ここだけ取り分けてお持ち帰りすることに。
あらためて現状を確認。実際、見た目はアレなことになっていますが、めちゃくちゃおいしいです。魚の丸焼きだと平気なのに、なぜブタの丸焼きだと抵抗感を感じるのか、いろいろと考えさせられます。
しげしげと見ていると、本当にムダな部位がない。というか、豚肉うまうま。豚肉は偉大な食べ物だと改めて実感。
こうやって食べていくとわかるのですが、日本に暮らしていると文明的な生活に慣れているため、こういった「現実」を意識せずに生きているのだな、ということに気づかされます。この「ブタの丸焼き」は豚肉に対する理解が深まり、食育の一環としてもかなり効果的だと個人的には思ったので、自分の人生や生き方を見つめ直すという意味でもかなりオススメです。実際に目の前で「ブタの丸焼き」を見てみると、人生観が変わりそうなインパクトがあります。「こういうものだ」と頭ではわかっていても、やはり目の前に突きつけられると、理性ではなく、持って生まれた「好き」「嫌い」「快」「不快」というものがあり、想像と違う点がいろいろあるということが理解できました。「肉」を食べるからにはこれぐらいの覚悟と認識は本来、必要なのでしょう。
今なら心の底から言える、「ごちそうさまでした!!!」、と。
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