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セイコーインスツル、携帯カメラ向けに液体で焦点を合わせる「液体レンズ」を製造開始


セイコーインスツルが携帯電話などの小型機器向けに、これまでの機械ではなく、液体を用いることでレンズの焦点を合わせることができる「液体レンズ」の量産を開始するそうです。

これによりカメラの小型化や省電力化、そしてオートフォーカスの高速化、無音化などが期待されるほか、耐久性や耐衝撃性も向上するとのこと。

詳細は以下の通り。
液体で焦点を合わせるレンズ Varioptic社の液体レンズを今秋にも量産

このリリースによると、セイコーインスツル株式会社はフランスのVarioptic社と、Varioptic社が開発した液体レンズを量産することで業務提携したそうです。


液体レンズは、レンズホルダー(容器)内に水溶液と油を封入し、容器の上下の電極から水溶液に電圧を加えることで水溶液と油の境界面の形状が変化する技術を利用したもので、境界面が電圧の変化によって焦点距離を合わせる可変焦点レンズとなるというもの。

また、液体レンズは従来のレンズ可動式の焦点調節機構に比べて、複雑なメカニカル部品が必要ないことから、部品点数が少なく小型化が可能なほか、可動部品を使わないことやレンズが液体であるため、耐衝撃性や耐久性にも優れているとのこと。

さらに電圧の変化で焦点距離を変化させるため、焦点調節の高速化・無音化・省エネ化を実現することが可能。なお、2008年の秋には500万画素モデルと300万画素モデルの量産が開始されるそうです。

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in メモ,   ハードウェア, Posted by darkhorse_log

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