「Google Chrome 151」安定版リリース、テキストを手軽にストリーム処理可能なWeb APIが追加

ウェブブラウザ「Google Chrome」の最新安定版であるバージョン151がリリースされました。バイトストリームのインターフェースにテキストをストリーミングできるWeb APIが追加され、従来よりテキストを手軽にストリーム処理できるようになります。
New in Chrome 151 | Blog | Chrome for Developers
https://developer.chrome.com/blog/new-in-chrome-151
◆textStream()メソッドの追加
バイトストリーム(Request・Response・Blob)のインターフェースにtextStream()メソッドを追加します。従来はバイトストリームからデコードされたテキスト文字列を読み取るにはTextDecoderStreamオブジェクトにバイトストリームをパイプで渡す処理を必要としました。
const response = await fetch("https://example.com");
const stream = response.body.pipeThrough(new TextDecoderStream());
これをtextStream()メソッドに置き換えることで視認性が向上し、「パイプで渡すのを忘れてしまう」といったありがちなミスを防ぐことができます。
const response = await fetch("https://example.com");
const stream = response.textStream();
◆機能要素<usermedia>の導入
メディアストリームの開始・操作を行うための宣言型のユーザー起動コントロールとして<usermedia>機能要素を導入します。ブラウザ制御要素をHTMLに直接埋め込むことで権限リクエストが getUserMedia()呼び出しではなく明示的にユーザーの意図に関連付けられるためユーザーエクスペリエンスが向上します。具体的な例を挙げると、以前に権限を拒否したユーザーに対して簡単に権限を回復できる手段を提供できるようになります。
<usermedia>機能要素については以下のデモサイトをChrome 151でブラウズすることで動作を確認することができます。
permission.site (media capture elements)
https://permission.site/media_capture_element
◆宣言型シャドウDOM:shadowrootslotassignment属性の追加
<template>要素に shadowrootslotassignment属性を追加することで、HTML内で直接スロットを手動で割り当てる宣言型シャドウルートを構築できるようになります。これまでスロットの手動割り当てはattachShadow({slotAssignment: "manual"})を介した命令型でのみ利用可能だったため、手動割り当てに依存するコンポーネントは宣言的にシャドウルートを作成できませんでした。今回のアップデートにより、スロットの手動割り当てをshadowrootslotassignment="manual"シャドウルートテンプレートで指定できるようになりました。
◆PerformanceSoftNavigationとInteractionContentfulPaintのタイムラインエントリ
今回の更新で Web Performance APIのタイムラインにPerformanceEntryタイプを追加します。
・soft-navigation
・interaction-contentful-paint
追加されたエントリはLargest Contentful Paint(LCP)やInteraction to Next Paint(INP)といった既存のCore Web Vitalsメトリクスを基盤としており、開発者が シングルページアプリケーション(SPA)におけるインタラクション主導のパフォーマンスとレイテンシを追跡するのに役立ちます。SPAはJavaScriptによるルート遷移を行うため、従来型のブラウザページの読み込みはトリガーされません。
soft-navigationエントリはユーザー操作によって開始される同一ドキュメント内の履歴状態の変化を捕捉し、ソフトナビゲーションが発生するとブラウザは新しい時間起点を確立するため、後続のパフォーマンスデータを最初のドキュメントURLではなくアクティブなSPAルートに正確に帰属させることができます。一方、interaction-contentful-paintエントリはユーザー操作によって変更されたDOM領域内の新しいコンテンツ描画を測定そることにより、コンテンツの更新がfetch()リクエストなどの非同期操作に依存する場合でもインタラクションの読み込み遅延を可視化できるようになります。
const observer = new PerformanceObserver(console.log);
observer.observe({ type: "soft-navigation", buffered: true });
◆その他の更新
・CSS:AnimationEventインターフェースと TransitionEventインターフェースにanimation読み取り専用属性を追加
・CSS:ruby-overhangプロパティのサポート追加:ルビ注釈テキストのオーバーハングを制御(auto・spaces・none)
・CSS:position-anchorの初期値をnormalに変更:多ブラウザとの挙動を統一
・CSS:AnimationTrigger再生メソッド(play・play-forwards・play-backwards)の自動巻き戻しを廃止:完了したアニメーションを再開することがなくなる
・DOM:XSLT以外のシナリオにおけるXML解析を Rust実装に置き換え
・クロスオリジンリダイレクトのタイミング:オリジンサーバーがタイミングの詳細をナビゲーションの宛先オリジンと共有できるよう変更
・ナビゲーション:重複するナビゲーションを無視するよう変更
・権限ポリシー:Direct Socketsの権限に関するポリシーの更新:direct-sockets-privateポリシーをlocal-networkポリシーとloopback-networkポリシーに分割
・投機ルール:form_submissionフィールドを指定できるよう投機ルールの構文を拡張
・Web API:DeviceOrientationEvent.requestPermission()メソッドの追加:ユーザーエージェントにデバイスの向きや動きのデータを渡してページと共有するよう要求する
・wheelイベントのmomentum属性:フリング操作に起因するシミュレートされた慣性イベントとユーザーによる直接操作とを識別可能にする
・ユーザー補助:aria-actions属性サポート:タブの閉じるボタンのような複合的なUIパターンを 支援技術に直接公開し、ユーザー補助機能が検出する可能性を高める
・Web Speech API:インターフェイスにunspokenPunctuationブール属性を追加:true時は句読点を明示されなくても自動的に推測して句読点を挿入する
・LanguageDetector:繁体字中国語(zh-Hant)と簡体字中国語(zh-Hans)のサポート
◆オリジントライアル
・WebCryptoアルゴリズムの更新:ML-KEM(768・1024)・ML-DSA(44・65・87)・ChaCha20-Poly1305・X-Wing
・宣言型パフォーマンスオブザーバー
・プリフェッチ起動ビーコン:on-prefetch-activation HTTPレスポンスヘッダーの導入
・WebRTCデータチャネル:ストリーム制御伝送プロトコル(SCTP)のデータチャネル確立を高速化
◆廃止・削除
・macOS 12のサポートを終了
・FontFaceSet:Web IDL定義から[LegacyNoInterfaceObject]属性を削除
・Manifest V2拡張機能の動作が完全に無効化
なお、次期安定版の「Google Chrome 152」は現地時間の2026年8月25日(火)にリリース予定です。
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in ソフトウェア, Posted by log1c_sh
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