アメリカで「家で蒸留酒を作ってはならない」という法律に違憲判断が下される


アメリカでは法律によって家庭で蒸留酒を作る行為が禁止されています。この法律について蒸留酒愛好家団体のHobby Distillers Associationが違憲を訴えた結果、第5巡回区連邦控訴裁判所によって違憲状態を認める判決が下されました。

United States Court of Appeals for the Fifth Circuit
(PDFファイル)https://hobbydistillersassociation.com/wp-content/uploads/2026/04/McNutt-op.pdf

HDA Wins in Fifth Circuit – Hobby Distillers Association
https://hobbydistillersassociation.com/2026/04/11/hda-wins-in-fifth-circuit/

US appeals court declares 158-year-old home distilling ban unconstitutional | Law (US) | The Guardian
https://www.theguardian.com/law/2026/apr/11/appeals-court-ruling-home-distilling-ban-unconstitutional

アメリカには「ホームルーイング」と呼ばれる自家醸造の文化があり、各家庭でビールやワインを自作することは合法的行為と認められています。しかし、ウイスキーやウォッカなどの蒸留酒を家庭で作る行為は禁止されています。蒸留酒を作るには酒類たばこ税貿易管理局への申請が必要ですが、申請案内ページには「住居や物置小屋に蒸留酒製造施設を設置することはできない」と記されており、手続きを行う場合であっても住居での蒸留は禁止されています。


Hobby Distillers Associationの会員4名は、家庭での蒸留酒製造を禁止する法律が違憲であると主張して訴えを起こしました。訴訟の結果、第5巡回区連邦控訴裁判所は原告の主張を認め、法律が違憲状態であるとする判決を2026年4月10日に下しました。

問題の法律は酒税の脱税を防止するために制定されたものでしたが、裁判官のエディス・ホラン・ジョーンズ氏は「特定の場所での蒸留を禁止することはむしろ税収を減少させている」と指摘。さらに、「政府の論理に基づけば、議会はリモートワークや自宅を拠点とするビジネスなどの『税務当局の目を逃れる可能性のあるあらゆる在宅活動』を犯罪化できることとなる」と主張し、法律の存在意義を強く否定しました。

ただし、今回の判決はあくまで原告に対する「蒸留酒製造の許可申請において自宅やガレージなど場所に基づく禁止措置を講じる法律」の執行を停止したものであり、関係者によると「家庭での蒸留酒製造を申請する際に原告であるHDAの会員証を見せる必要があるかもしれない」とのこと。もちろん、無許可での家庭での蒸留酒製造は引き続き禁止されるほか、原告以外の人については政府が規則を変更するまで従来の規則が適用されます。


Hobby Distillers Associationは「今回の判決は画期的な一歩ではあるが、ゴールではない」「我々は趣味の蒸留酒製造の法的地位をビールやワインと同様のレベルへ押し上げるべく、引き続き活動していく」と述べています。

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in , Posted by log1o_hf

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