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同性婚や異人種間結婚など社会の「考え方」がどう変化してきたのかをわかりやすく図解するとこうなる

by UrbanLightStudios

同性カップルに対し結婚に相当する関係を認める「パートナーシップ証明」を発行する全国初の条例が、2015年4月1日に東京渋谷区で施行されました。同性婚を認めようとする動きは日本だけでなく世界各国で見られ、近年になって急激に動きが活発化している傾向にあります。「それまで法律で禁止されてきたことが合法化した」という事案は同性婚以外にもいろいろありますが、それらを可視化したグラフによって、社会の持つ考え方の変化に「ある傾向」があることが明らかにされています。

This Is How Fast America Changes Its Mind | Bloomberg Business - Business, Financial & Economic News, Stock Quotes
http://www.bloomberg.com/graphics/2015-pace-of-social-change/

アメリカで初めて同性婚が認められたのは2004年、マサチューセッツ州でのことでした。その後、マサチューセッツ州のほかにもカリフォルニア州やコネチカット州で同性婚が徐々に認められていき、ついに、2015年6月には同性婚をアメリカ全州で認めるか否かについての連邦最高裁の判決が下されます。最初に同性婚が認められてからわずか11年後で国家法を動かす事態に発展しており、人々の考えが急激に変化していったことがうかがえます。


「これまでは禁止されてきたことが、人の考えの変化によって合法化する」という動きには、傾向があることが分かっています。すなわち、まずいくつかの州がパイオニアとして動きだし、そこに裁判所の判決などイベントが加わることで、動きが拡大し、最終的に連邦法が変化するという流れです。ここでは、アメリカにおける同性婚・異人種間結婚・女性参政権・中絶・酒類の製造販売禁止・娯楽用マリファナの扱いについて、パイオニアが出てきてから合法化するまでの流れが可視化されています。

まず以下のグラフは、「それまで法律で禁じられてきた事柄が州法によって認められていった数の変化」を示します。それぞれの線グラフは左から異人種間結婚(緑)、酒類の製造販売禁止(黄)、女性参政権(紫)、中絶(茶)、同性婚(青)、娯楽用マリファナ(赤)です。例えばアメリカで最も古くから禁じられてきたのは異人種間結婚(緑)で、200年近くかけて徐々に各州で認められるようになり、最終的に1967年に連邦最高裁が「ラビング対バージニア訴訟」で異人種間の結婚を禁止する法律が憲法違反だという判決を下しました。また、グラフからは異人種間結婚(緑)、酒類の製造販売禁止(黄)、女性参政権(紫)に比べ、中絶(茶)、同性婚(青)、娯楽用マリファナ(赤)は急激に認められていっているのが分かります。


各項目を個別に見てみます。まずは異人種間結婚から。異人種間結婚は1787年の段階ですでに2つの州で認められており、1950年に至るまでに、徐々にその数を増やしていっています。トリガーとなるイベントは1948年にカリフォルニア州の最高裁判所で下された「異人種間結婚を禁止する法律は違憲である」という判決で、その後は急激に異人種間結婚を認める州が増加します。そして1948年から19年後の1967年に連邦最高裁でも同様の判決が下され、アメリカ全土で異人種間結婚が認められたのです。


アメリカでは1920年に酒類の製造や流通・販売などを禁止する禁酒法が定められたのですが、禁酒法も、ある時期を転機として急激に社会運動が広がり、連邦法の制定に至ったという流れがあります。以下のグラフを見てみると、1906年まで、禁酒法を制定している州は少数派で、いったん制定されてもすぐに廃止される、という流れでした。しかし、「ドライ」と呼ばれる禁酒法の支持者たちがバーに乱入し、酒のボトルを手斧でたたき割るという儀式を行うなど運動が激化し、1920年に禁酒法が制定されました。なお、禁酒法は1933年に完全撤廃されています。


女性の選挙権が初めて実現したのはアメリカのワイオミング州で1869年のこと。ワイオミング州はその後、1890年にアメリカ合衆国44番目の州に昇格したことから、女性の選挙権が認められた最初の州だとされています。1910年ごろにはアメリカ女性参政団体など、さまざまなグループが成熟し、ロビー活動が活発になります。これら団体の活動により、10年後の1920年にはアメリカ合衆国憲法修正第19条で女性参政権が認められました。


アメリカでは1820年ごろから妊娠中絶を規制する州が現れ、1950年までにはほとんどの州で女性の命に危険が及ぶ場合をのぞいて中絶が禁止されましたが、ロー対ウェイド事件で事態が一転。「妊娠を継続するか否かに関する女性の決定はプライバシー権に含まれる」として、1973年に「アメリカ合衆国憲法が女性の堕胎の権利を保証している」と判示されました。それまでは、理由を述べずに中絶を行える州はハワイ・アラスカ・ニューヨーク・ワシントンの4州だけだったのですが、ロー判決の後はアメリカ国内での中絶が合法化されました。グラフを見ると、トリガーとなるイベントがなく、突如合法化しており、かなり特殊なケースであることが分かります。


これまでのグラフ以上に、短期間に激しい動きがあったのが同性婚。2004年にマサチューセッツ州で同性婚の登録が開始され、数カ月後にマサチューセッツ州に続く形でカリフォルニア州でドメスティック・パートナー法が成立。同性パートナーに対しても一定の権利が認められるようになりました。急激に動きが活発化したのは2013年で、連邦法における結婚は男女間に限ると規定した「結婚防衛法(DOMA)」が違憲であるという判決が下された年でした。その後2年あまりで28州が同性婚を合法化し、現在に至っているわけです。


動きとしてはまだ小さいものの、今後大きな問題となると考えられているのが娯楽用のマリファナ。既に医療用のマリファナは24州で認められていますが、娯楽用のマリファナが合法化されているのはコロラド・ワシントン・オレゴン・アラスカの4州のみ。2016年には少なくとも5州で娯楽用マリファナを合法化するかどうかについて検討される見込みです。


5つの項目について、トリガーとなるイベントが起こってから合法化するのにかかった時間を可視化すると以下のような感じ。同性婚が2年あまり、中絶が6年、女性参政権が10年、酒類の製造販売禁止が13年、異人種間結婚が19年と、時代が現在に近づくほど明らかに速度が上がっています。


アメリカでは同性婚が認められる一方で、同性婚を禁止する法律を支持する判決も下されているのも事実。ニューヨークタイムズによると、2015年6月に下される最高裁の判決の見通しについて「ほとんどの識者が最高裁は同性婚をすべての州で憲法上の権利だと認める判決を下すとみている」とのことですが、同時にこれまで最高裁は同性婚について慎重な態度を取ってきたことからも、合法化に至らない可能性もあると指摘されています。

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in メモ, Posted by logq_fa

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