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「ゲイであることは、神が私に与えた最高の賜物の一つだと考えている」、Appleのティム・クックCEOがゲイであることを明らかに


AppleのCEOであるティム・クック氏が、ブルームバーグ・ビジネスウィーク誌11月3日号に掲載した記事の中で「ゲイであることは、神が私に与えた最高の賜物の一つだと考えている」として、自らがゲイであることを語りました。

Tim Cook: 'I'm Proud to Be Gay' - Businessweek
http://www.businessweek.com/articles/2014-10-30/tim-cook-im-proud-to-be-gay

今回公開された手記は既に全文日本語訳バージョンが以下のサイトで公開されています。

「ゲイであることを誇りに思う」-アップルのクックCEO - Bloomberg
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2014-10-30/NE956V6KLVRB01

ティム・クックCEOによると、これまで自分の性的指向を否定したことはないものの、プライバシーの観点から公の場で自らがゲイであることは明言してこなかったとのこと。しかし、もしAppleのCEOがゲイだという話を聞くことで孤独を感じている人が慰められるなら、プライバシーを犠牲にする価値があると考えたそうです。


ティム・クックCEOは記事の中で、「ここではっきり言っておこう。私はゲイであることを誇りに思っている。ゲイであることは、神が私に与えた最高の賜物の一つだと考えている」と語っています。

ゲイであることで私は、少数派に属するというのがどういうことか、より深く理解できる。他の少数派グループの人々が日々直面しているチャレンジを垣間見ることができる。これは私が他の人に共感する力を高め、より豊かな人生を私にもたらしている。難しいことや居心地が悪いことも時にあったが、自分自身であること、自分の道を進むこと、逆境や偏見に負けないことへの自信ができた。面の皮がサイのように厚くもなった。これはアップルの最高経営責任者(CEO)としては都合がいい。

「大勢の同僚が、私が同性愛者であることを知っている」と語るティム・クックCEOは以前にもサンフランシスコで行われたゲイ・パレードに参加していました。

Apple, Facebook, Google cheer on San Francisco Gay Pride parade | Reuters
http://www.reuters.com/article/2014/06/29/usa-gay-tech-idUSL2N0PA0IW20140629

以下は2014年6月に行われたゲイ・パレードのApple公式ムービー。パレードに参加する何千人ものApple社員の中にティム・クックCEOの姿を確認できます。

Pride Parade.


大量に用意される虹色のキャンディー


いつもとは少し違うAppleのロゴマークが入ったTシャツ


山積みにされています


虹色の旗は「レインボーフラッグ (LGBT)」と呼ばれているもので、レズビアン・ゲイ・バイセクシャル・トランスジェンダー(LGBT)の社会運動を象徴するもの。


大量に準備された自転車に飾り付けられていきます


手渡されるレインボーフラッグ


虹色になったTシャツを着込むApple社員たち


その中にティム・クックCEOの姿を発見。笑顔で写真を撮っています


次々にレインボーフラッグが持ち出され……


パレードへ


Appleのロゴマークを掲げて行進


手をつなぐ人々


ものすごい数です


「包括は革新をもたらす」ということで、多様性と平等を尊重するAppleが2014年6月29日にサンフランシスコで行われたゲイパレードに参加した様子でした。このパレードにはFacebookやGoogleの社員も参加しており、ティム・クックCEOはパレード自体には参加していないものの、突然その場に現れて周囲の社員たちを驚かせたそうです。


Appleはゲイ・レズビアン・バイセクシャル・トランスジェンダーのコミュニティーを長い間支援してきており、同性愛者の入店を断れるようにするアリゾナ州法の法案に対しても抗議してきました。ティム・クックCEOは現在のアメリカの状況に関して以下のように語っています。

今でも多くの州には性的指向だけを理由に従業員を解雇することを認める法律がある。ゲイだという理由で大家から立ち退きを迫られたり、病気のパートナーを訪ねることや遺産の相続を妨げられたりするような場所もたくさんある。数えきれないほどの人々が、特に子供たちが、性的指向のために毎日恐怖や虐待に直面している。

MozillaのCEOが結婚を男女間に限定し同性婚を禁ずる規定を盛り込んだカリフォルニア州憲法の修正案「提案8号(Proposition 8)」を支援する団体に1000ドル(約10万2000円)寄付したことを起因として就任から10日ほどで辞任するなど、アメリカでは同性愛に対する考えに対立があります。

「人生における最も大事な問い掛けは『自分は他人のために何をしているか』だ」というマーティン・ルーサー・キング牧師の言葉を深く信じている、としてティム・クックCEOは今回の寄稿に臨んだとのことです。

なお、日本で厚生労働省の研究事業の一環として保育園・幼稚園・小中高校に所属する教員5979人から回答を得た調査結果によると、性的マイノリティーについて授業で触れたことのないケースが約8割もあったとのことです。

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in メモ,   動画, Posted by darkhorse_log

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