ハイテク大手に対するデジタルサービス税を3%から6%に引き上げる案をフランス下院が可決、しかし政府がアメリカの報復を恐れて慎重な姿勢

フランスの下院に当たる国民議会が、Google、Apple、Amazonなどの大手アメリカ企業が主な対象となる課税を現行の3%から6%に引き上げる案を可決しました。ところが、政府はアメリカの報復措置を恐れ、この動きに慎重な姿勢を見せていると伝えられています。
French lawmakers progress tax on American Big Tech amid huge pushback – POLITICO
https://www.politico.eu/article/french-lawmakers-progress-tax-on-american-big-tech-amid-huge-pushback/

France Risks Trump Ire as Lawmakers Vote to Raise Tech Tax - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2025-10-29/france-risks-trump-ire-as-lawmakers-vote-to-raise-big-tech-tax
2025年10月、国民議会が2026年度予算案の修正案を可決しました。修正案に含まれていたのが、大手テック企業の収益に対する課税を従来の3%から6%に引き上げるものです。
フランスは2019年に「デジタルサービス税」を導入し、一定量の収益を上げる企業に対し、収益の3%に課税することを決定しました。フランスのデジタルサービス税は他国が採用している同様の施策とは異なり、より幅広いデジタル活動を対象としているのが特徴です。この課税により、多額の収益を上げる海外企業を牽制しつつ、国内の中小企業を保護することが見込まれました。
この施策は、利益ではなく収益に課税するという点から、赤字企業の収益を奪い去ってしまうという批判や、フランス企業と非フランス企業、そしてデジタルサービスと非デジタルサービスを不当に区別しており、法の下の平等の原則に違反しているといった批判にさらされています。
外国政府もこの方針に難色を示しており、特にアメリカは第1次トランプ政権時代の2020年に報復関税の発動をちらつかせるなど注視しています。国民議会が2026年度予算案でデジタル課税を最大15%に引き上げることを当初検討した際には、アメリカ歳入委員会のジェイソン・スミス委員長が「アメリカのデジタル大手を無差別に標的にしている」として報復措置を取ると警告していました。

検討後の修正案で、デジタルサービス税は3%から6%に引き上げられます。一方で課税の基準となる企業の収益額は、7億5000万ユーロ(約1300億円)から20億ユーロ(3500億円)に引き上げられる予定です。基準額の引き上げにより、国内の中小企業を課税の対象から外して保護する狙いがあるとみられています。
下院が可決した修正案ですが、政府はこの動きに反対しています。ロラン・レスクール経済大臣は「不釣り合いな課税は不釣り合いな報復措置につながる」と警告し、慎重な対応を支持。「議会が課税強化を望んでいることは承知していますが、これは慎重に扱うべき問題であり、欧州レベルあるいは国際レベルの議論を通じて前進させなければなりません」と述べました。

この修正案は、今後実施される2026年度予算法案の最終投票を経て、上院の承認を得る必要があります。
・関連記事
トランプ大統領が自SNSで「アメリカと素晴らしいテクノロジー企業に敬意を示せ、さもなければ、どんな結果になるか考えろ!」と投稿しデジタル課税や関連規制に激怒、規制を撤廃しないすべての国に対し新たな追加関税を課し半導体の輸出を制限すると宣言 - GIGAZINE
デジタルサービス税をカナダ政府が撤回、トランプ大統領のアメリカ政府と貿易協定を見込んでいるため - GIGAZINE
Apple・Amazon・GoogleがEUのデジタルサービス税による価格改定を発表、ハイテク企業は第三者への負担転嫁で新税制に対処 - GIGAZINE
・関連コンテンツ
in メモ, Posted by log1p_kr
You can read the machine translated English article France's lower house of parliament a….







