ソフトウェア

ロシアとベラルーシが独自の「愛国的なAI」を開発、外国の情報操作から「保護」するAI


ロシアとベラルーシが、市民を外国の「操作」から保護し、伝統的な価値観を促進することを目的とした新たなAIシステムを共同開発すると発表しました。

Russia and Belarus unveil censored 'patriotic AI' to rival the West
https://www.ynetnews.com/business/article/r1kdos118le


ロシアとベラルーシが取り組むAI開発プロジェクトは「愛国的なチャットボット」と呼ばれ、完成したAIは「根本的で伝統的な価値観」に基づいた「客観的な情報」をユーザーに提供するようになるそうです。

ロシアの当局者は、このプロジェクトが偏った西側のAIシステムへの対応策だと主張しています。


このプロジェクトは、ロシアとベラルーシが西欧からの技術的・思想的な独立を目指して取り組んでいる一連の動きに続くものです。この動きは、ロシアが2022年にウクライナを侵攻して以来、さらに強化されています。

ロシア・ベラルーシ連合国家の書記官を務めるセルゲイ・グラジーエフ氏は、両国の若年層を「外国のモデルの操作」から守る信頼できるシステムを構築することが目的だと述べており、アメリカ開発のAIが「差別的かつ過激な」見解を促進していると非難しています。


一方で西側の意見では、ロシアの主要なAIモデル「YandexGPT」と「GigaChat」が、中国を含む世界中で開発された14の主要な言語モデルの中で、最も高いレベルの政治的検閲を示していると指摘されています。

ベルギーのケント大学によると、中国のAIは政府が公式に定義する「核心的な社会主義的価値観」に沿った「トップダウン型検閲」を行うのに対し、ロシアのモデルは「ハードな検閲」を示し、政治的に敏感な質問への回答を頻繁に拒否する傾向にあるとのことです。


ケント大学の研究者は、ロシアのAIモデルがウクライナ戦争に関するプロンプトに一貫して回答を拒否し、特定のトピックを扱えないと述べたり、ユーザーを外部の情報源に誘導したりする傾向を観察しました。これは、ロシアのAIが客観的な代替案を提供するという公式主張と矛盾していると研究者らは指摘しています。

特に注目すべきは、モデルがロシア語でプロンプトを提示しても応答を拒否したことで、これは検閲が国内の住民を対象としており、ユーザーの言語や出身地に基づいたものではないことを示唆していると伝えられています。このことから、ロシアのAIモデルは実質的に中立的な情報源ではなく、政府によるプロパガンダがチャットボットの形になっただけのものであるとynetnewsは述べました。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
「ロシアのGoogle」とも呼ばれるYandexが1000億ものパラメーターを持つ言語モデル「YaLM 100B」をオープンソースで公開 - GIGAZINE

AIにロシアのプロパガンダが「感染」している可能性が明らかに - GIGAZINE

ロシアがアメリカの禁輸品であるNVIDIAのAIチップを搭載したサーバー460億円相当をインド経由で輸入していたことが判明 - GIGAZINE

OpenAIがロシア・中国・イラン・イスラエルによるAIの悪用を未然に防いだと明かす - GIGAZINE

in AI,   ソフトウェア, Posted by log1p_kr

You can read the machine translated English article Russia and Belarus develop their own 'pa….