リーナス・トーバルズが「Linux 6.14のリリースを丸一日忘れていた」と謝罪

by Space Dictator
Linuxカーネルの開発者、リーナス・トーバルズ氏がLinux 6.14のリリースを「忘れていた」ことを明らかにし、「純粋に無能だった」と謝罪しました。
Linus Torvalds forgot to release Linux 6.14 for a day • The Register
https://www.theregister.com/2025/03/25/linux_6_14_day_late/

2025年3月16日、Linux 6.14-rc7(リリース候補版)を公開したトーバルズ氏は「事態はかなり落ち着いているようなので、よほどのことがない限り、来週末には6.14の最終版をリリースできるだろう」と伝えました。
ところが、週末の23日になってもLinux 6.14はリリースされませんでした。
翌24日、トーバルズ氏は思い出したかのようにLinux 6.14をリリースし、「忘れていた」と謝罪しました。
リリースが遅れた理由について、トーバルズ氏は以下のように説明しています。
「さて、月曜の早朝だね(朝10時36分に)。私は朝型人間ではないのでこの時間は早いんだ。昨日の日曜の午後、なぜ6.14のリリースを行わなかったのかについて何か言い訳が欲しいところだ。土壇場で重要なことが起こり、物事が遅れたんだと言いたい。でも違う。ただ純粋に無能だったんだ。なぜなら、昨日は土壇場的なことはまったく起こらなかったから。ただ関係ないことを片付けていただけなんだ。その過程で、リリースをすっかり忘れてしまった」
Linux-Kernel Archive: Linux 6.14
https://lkml.iu.edu/hypermail/linux/kernel/2503.3/00718.html

テクノロジー系メディアのThe Registerは「地球上で最も重要なOSの開発者の言うことではないと憤る前に、冷静になりましょう。トーバルズ氏にはLinuxカーネルを何百ものリリースを通して成功に導いてきた数十年の実績があり、新しいリリースを早急に必要としているユーザーはほとんどいません。1日遅れても問題ないでしょう」と述べました。
なお、Linux 6.14はAMDのGPUアップデートへの対応が中心となっており、Qualcommの最新モバイルチップ「Snapdragon 8 Elite」のサポート、Alibabaの子会社であるT-Head Semiconductorが開発したRISC-Vプロセッサの一部に存在するGhostWrite脆弱(ぜいじゃく)性の修正なども含まれています。
トーバルズ氏は「保留中のプルリクエストの山から判断すると、6.15はさらに忙しくなりそうです」と述べました。

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