TikTok買収に7兆1600億円で名乗りを上げる起業家が登場

ショート動画共有SNSのTikTokは、「TikTok禁止法」の施行によりアメリカでのアプリの新規インストールが不可能になっています。そんなTikTokに対し、起業家のリード・ラズナー氏が総額474億5000万ドル(7兆1600億円)での買収を提案したことが報じられました。

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https://nypost.com/2025/02/19/business/us-entrepreneur-offers-50-billion-to-buy-tiktok/

アメリカでは2024年4月にジョー・バイデン前大統領が「外国の敵が支配するアプリケーションがもたらす国家安全保障上の脅威からアメリカ国民を守る法律」、通称TikTok禁止法に署名・成立しました。これにより、TikTokの開発元であるByteDanceに対して「2025年1月19日までに事業を売却すること」が求められましたが、ByteDanceはTikTokを売却しませんでした。これを受けて、TikTokのの新規インストールやアップデートはできなくなりました。

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その後、2025年1月20日に第47代アメリカ大統領に就任したドナルド・トランプ大統領は「TikTok禁止法」の執行を75日間停止するよう求める大統領令に署名しています。

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こうした状況を救うため、ラズナー氏が2025年2月19日にByteDanceに対してTikTokの資産や運営、独自アルゴリズムに関する買収案を持ちかけたことが報じられました。提案した買収額は総額474億5000万ドルとされています。その後、ラズナー氏は「公式発表です。実際にTikTokに買収案を提示しました」と述べています。

ラズナー氏はこれまで、地元ワイオミング州内にファイナンシャルプランニング企業のOmnivest Financialなどの企業を創設しており、2024年の共和党予備選にもワイオミング州で出馬しています。ラズナー氏はTikTokの買収後、事業所をワイオミング州内に設立することを画策しており、そのメリットについて「エネルギー産業、農業、観光産業を活性化させる」「多数の高技能労働者を呼び込み、新たな雇用が創出される」「最先端のイノベーションと新たな投資機会をもたらす」と語っています。

また、ラズナー氏の弁護士であるスティーブ・ロバーツ氏は「このイニシアチブはワイオミング州の経済を強化すると同時に、ワイオミング州が複数のセクターでアメリカ国内におけるリーダー的役割を果たすようになることを保証します」と述べています。

ラズナー氏は「我々は包括的な秘密保持契約を締結し、6カ月にわたるデューデリジェンスを実施する準備ができています。その期間の終了時に、アメリカでのTikTok事業に対する支配権の意向書を提出することを視野に入れています」と伝えました。

なお、記事作成時点でTikTokの広報担当者はコメントしていません。