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世界初の三つ折りスマホ「Huawei Mate XT」が中国以外でも販売されることが決定、価格はなんと55万円


中国のスマートフォンメーカーであるHuaweiが2025年2月18日に、2回折りたためる三つ折りスマートフォンの「Huawei Mate XT Ultimate Design」を国際市場で展開することを発表しました。価格は3499ユーロ(約55万円)からとなっています。

HUAWEI Mate XT ULTIMATE DESIGN - HUAWEI Global
https://consumer.huawei.com/en/phones/mate-xt-ultimate-design/

Huawei's tri-foldable phone hits global markets in a show of defiance amid US curbs | AP News
https://apnews.com/article/china-huawei-trifold-phone-f8a18e6031a881d1febb691dbaeeb156

Huawei Mate XT trifold launches outside of China: Price, specs
https://www.cnbc.com/2025/02/18/huawei-mate-xt-trifold-launches-outside-of-china-price-specs-.html

Huawei to bring pricey trifold smartphone to world market • The Register
https://www.theregister.com/2025/02/18/huawei_triple_fold_mate_xt/

Mate XTは2024年9月に中国で発表された業界初の三つ折りスマートフォンで、Z字型に折りたためる本体に最大10.2インチのスクリーンを備えつつ、厚さは3.6mmと現行の折りたたみ式スマートフォンとしては最薄の本体を実現しています。

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マレーシアのクアラルンプールで開催されたイベントで、HuaweiはMate XTを中国国外に展開することを発表し、アメリカによる技術統制を受けながらの国際市場への復帰を印象づけました。

Mate XTは2つのヒンジで2回折りたたむことが可能で、画面はシングルスクリーンなら6.4インチ、デュアルスクリーンなら7.9インチ、完全に広げたトリプルスクリーンなら10.2インチのディスプレイとして機能します。


公式サイトによると、OSはHarmonyOS 4とAndroid 12をベースにしたHuaweiの独自プラットフォームである「EMUI 14.2」とのこと。また、仕様には記載されていませんが、心臓部にも独自プロセッサーの「Kirin 9010」が採用されています。

これは、2019年から始まったアメリカの制裁の影響で、最先端チップとGoogleのAndroidにアクセスできなくなったためです。その逆風を受けて、Huaweiは一時シェアが急落し、国際市場から姿を消しました。調査会社のInternational Data Corporationの調べによると、中国国外のスマートフォン市場における記事作成時点でのHuaweiのシェアはわずか0.3%とのこと。


しかし、Huaweiは2023年に自給自足のチップネットワークを確立しつつあることが報じられたほか、2024年には中国政府の支援を得て高帯域幅メモリの生産計画を本格的に始動させていることが伝えられており、制裁をはねのけてグローバル市場への返り咲きを狙っていることが明らかになっています。

Huaweiはアメリカによる経済制裁を乗り越えて自給自足のチップネットワークを構築している - GIGAZINE


ただし、スマートフォン本体は作れても、AndroidやGoogle Playを利用できないという弱みは残っており、テクノロジーに特化した市場調査会社・Counterpoint Researchのニール・シャー氏は「三つ折りのハードウェアに高いお金を支払うのはいいとしても、NetflixやPlayストア、最先端の生成AIであるGeminiを使えないのはどうかと考えている主流の国際市場にとって、Googleの不在はとりわけ大きな穴となるでしょう」とコメントしました。

一方、実際にMate XTに使用したスマートフォンレビューサイトのPhoneArenaは、上記のデメリットや、性能を要求するゲームがカクつくグラフィック性能など指摘しつつ、柔軟に使える画面やヒンジの安定感、丸1日使えるバッテリー容量などを評価して、「Huawei Mate XT Ultimate Designは、スマートフォンの未来を切り開く可能性のある大胆で先見性のある製品です。初の三つ折りデバイスとして、完璧からは程遠いものですが、マルチタスク、メディアの視聴、将来のスマートフォンの生産性に関する新たな可能性を垣間見せてくれます」と述べました。

なお、Mate XTが販売される具体的な国や地域、時期は不明で、Huaweiは現地での発表を待つよう呼びかけています。

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in モバイル,   ハードウェア, Posted by log1l_ks

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