小さい子どもを持つ家庭がホリデーシーズンに気をつけなければいけないこととは？

年末年始の休暇中は、親戚の家を訪ねたり、パーティーに参加したり、プレゼントを開けたりするなど、いつもとは違った環境に身を置くことになります。こうした状況下で小さい子どもが誤って危険なものを口に入れる事例があるとして、医学研究についてのニュースを掲載するMedical Xpressが「子どもを持つ家庭が特に気をつけなければならないこと」について紹介しています。

Don't forget about holiday poisoning pitfalls
https://medicalxpress.com/news/2024-12-dont-holiday-poisoning-pitfalls.html

'Tis the season for home holiday hazards
https://medicalxpress.com/news/2022-12-tis-season-home-holiday-hazards.html

◆小さな電池に注意
おもちゃ、ゲーム、時計、リモコンなどはボタン電池や乾電池が入っている場合があります。飲み込むと喉に詰まったり、電流が流れて内臓を傷つけたりする可能性があります。日本の事例(PDFファイル)では、2010年から2014年までの間に「子どもがボタン電池を誤飲した」という報告が51件、誤飲の疑いの報告も含めると93件寄せられていて、そのうち3歳以下が91件となっているなど、特に小さい子どもが気をつけなければならないことがわかります。また、水に浸すと膨らむビーズのおもちゃや磁石にも気をつける必要があります。

◆噛みタバコなどニコチンを含む製品に注意
噛みタバコはキャンディのような見た目をしていることもあり、誤って子どもが口に入れてしまう危険性があります。幼児が飲み込むと震えや嘔吐、発作を引き起こす可能性があるため、できるだけ子どもの手が届くところから遠ざけ、施錠して保管しておかなければなりません。

◆お酒に注意
パーティーにありがちなのがお酒ですが、当然ながら小さい子どもには良くありません。アルコール飲料が手に入りやすくなるホリデーシーズンは特に注意し、パーティーの後はすぐに掃除をし、アルコールが入っている可能性のあるものはすべて取り除くことが大切です。チョコレートや、ケーキ作りに使われるエキスにもアルコールが入っていることがあります。

◆食中毒に注意
クリスマスからお正月まで、おいしい食べ物を食べる機会はたくさんありますが、自分で作る場合は基本的な食中毒対策を講じる必要があります。調理器具はちゃんと洗い、生ものは適切な温度で熱し、調理後は放置せず冷蔵したりすぐに食べたりする必要があります。

◆クリスマス用の可愛い植物は食べられない
クリスマスの飾り付けによく使われるヤドリギ、ヒイラギの実、イチイ科の植物、ポインセチアには毒があるため、小さな子どもや動物を近づけてはなりません。

◆掃除用品入れは施錠する
洗剤、クレンザー、その他の清掃用品は見えない場所に保管する必要があります。

◆小さな子どものいない親戚に処方薬の危険性を伝える
親自身が気をつけなければいけないのはもちろんのこと、普段子どものいない環境で過ごす親戚にもある程度は子どもの安全に気を配ってもらわなければなりません。特に問題になりがちなのが処方薬とのことで、友人や家族に対し、薬をテーブルやカウンターの上に置かず、見えない場所にしっかりと鍵をかけて保管するよう勧めるのが良いとのことです。

Medical Xpressによると、毒物中毒の専門家は冬のホリデーシーズンになるたびに「子どもが何か危険なものを口にしたのではないか」とパニックになる親を目にするとのこと。ラトガース・ニュージャージー医科大学のブルース・ラック氏は「ホリデーシーズンは1年のうちで最もエキサイティングで忙しい時期ですが、ホリデーの楽しみを台無しにしかねない潜在的な危険もいっぱいです。一見無害に見えるものでも、深刻で取り返しのつかない傷害を引き起こす可能性があります」と警告しました。