メモ

サンタクロースはEUの一般データ保護規則(GDPR)を守れているのか?


常人には見当も付かない方法でよい子たちの個人情報を仕入れ、各国の領空を侵犯し、家宅へ侵入してプレゼントを配る存在「サンタクロース」が現代の法規制へどのように対処しなければいけないのかについて、ソフトウェア技術者のためのQ&Aサイト「Stack Exchange」上で議論が交わされました。

internal consistency - How can Santa keep his lists when the GDPR is around? - Worldbuilding Stack Exchange
https://worldbuilding.stackexchange.com/questions/114033/how-can-santa-keep-his-lists-when-the-gdpr-is-around


とあるユーザーによってStack Exchangeに投稿された議題が、「サンタはEUの一般データ保護規則(GDPR)にどうやって対処するのか」というものです。

EUのGDPRとは、EU圏に住む人々の個人情報の取り扱いについて定めた法であり、個人情報の域外移転を厳しく制限し、個人情報の処理について明確化を求めるものです。GDPRにおいて、誰かが児童の個人情報を収集する際は、その情報の収集・利用目的について親または保護者が同意しなければなりません。

この議題の投稿者は「サンタ、あるいは妖精さんは、私の情報を収集していることを私に伝えていません。私の個人情報、私の住所、私がよい子だったか悪い子だったか、これらはすべて個人情報です」と指摘し、GDPRが施行された今、ついにサンタはプレゼントを届けてくれなくなってしまうのではとの懸念をあらわにしました。


この問題について、意外にもサンタは法に準拠しているとの見方があります。

まず、「サンタが街にやってくる」と歌われるように、サンタは街(EU)で活動していることを明確にしています。

Mariah Carey - Santa Claus Is Comin' to Town (Official Audio) - YouTube


この歌の歌詞には「彼はリストを作り、そして二度チェックする。誰がいたずらっ子で、誰が良い子なのか」とあるため、サンタによるデータ収集の正当な目的が示されているという声もあります。


さらに「彼はあなたの寝姿をみている。いつ起きているかも知っている。悪いことをしたか、よいことをしたかを知っている。だから善良であれ」と歌われます。これは、どんなデータを集めているかの例を挙げていることになります。

GDPRには他にも「EUで事業を行うにはEUを拠点とする代表者が必要であること」「ユーザーがデータの更新を要求できるようにすること」などを要件としています。これについては、ホリデーシーズンにショッピングモールに行けばサンタに会え、データ(今よい子にしているかどうか)の更新にも容易に応じることなどから、正しく準拠しているとの見方があります。


児童の情報については親または保護者の同意を得なければならないという点についても、子どもたちは大抵親から「よい子にしていないとサンタさんからプレゼントをもらえないよ!」と言われていることからして、親は子についての情報をサンタへ提供することに完璧に同意していると指摘されています。

これらの意見を踏まえ、「サンタの情報収集方法は他の企業よりも透明性が高いくらいだ」という意見もありました。

また、GDPRでは「教会やその他の宗教的な目的を持つ団体」が機密データを処理することについて、合法的な活動の過程で、適切な保護措置を講じた上で処理することを認める適用除外制度が設けられています。サンタはかつてキリスト教の司教であった聖ニコラウスをモデルにしているといわれていることから、サンタもこれに当てはまるのではとのコメントもありました。

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in 動画, Posted by log1p_kr

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