Intelが2024年第2四半期中にArm株118万株を売却、平均で約200億円分の資金を調達したことに

事業立て直しを目指して人員削減と経費削減を進めているIntelが、2024年第2四半期(4～6月)中に半導体技術メーカーのArmホールディンクスの保有株約118万株を売却したと報じられています。

13F-HR - 08/13/2024 - Intel Corporation - 0000050863-24-000132.pdf
https://www.intc.com/filings-reports/all-sec-filings/content/0000050863-24-000132/0000050863-24-000132.pdf

Intel, Pinched by Losses, Sells Stake in Chip Designer Arm - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2024-08-13/intel-pinched-by-losses-sells-stake-in-chip-designer-arm

Intelは2024年8月13日に規制当局への書類を提出し、保有していたArmホールディングス株118万株を保有していないと報告しました。Arm株の2024年第2四半期における平均株価を124.34ドル(約1万8000円)とした場合、Intelは約1億4700万ドル(約217億円)を調達していたことになります。なお、2024年6月末時点でIntelの現金および現金同等物が112億9000万ドル(約1兆6700億円)、流動負債総額が約320億ドル(約4兆7200億円)でした。

Intelは2024年第2四半期の業績が予想を大きく下回ったことを決算報告の場で発表。従業員の15％以上を削減する大規模な再編計画を発表し、株価が1974年以来最悪の下落率となる26％の急落を記録し、2013年以来の最安値を付けました。

Intelが2024年第2四半期の決算発表、2400億円超の赤字で約1万5000人の人員削減に踏み切る - GIGAZINE

Armホールディングスの株価は直近のIPO以降96％も上昇していたことから、IntelがArmホールディングスの株を売却するのは非常に自然な流れといえます。しかし、IntelにとってArmホールディングスが単なる投資先ではなく、同じ半導体企業で将来的に提携する可能性もあったと見た場合、長期的には株売却が痛手となる可能性もあります。

株式売却について、IntelとArmホールディングスはコメントを控えています。