サイエンス

コーヒーを飲むと座りがちなライフスタイルの死亡リスクを軽減できる可能性


デスクワークをしていたりインドアな趣味を持っていたりすると、どうしても1日のうち座っている時間が長くなってしまいますが、座りがちなライフスタイルは糖尿病や心臓病、認知症、がんなどの慢性疾患のリスクを高めることがわかっています。中国の研究チームが実施した調査では、「コーヒーをよく飲む人は座りがちなライフスタイルによる死亡リスクが低い」という結果が示されました。

Association of daily sitting time and coffee consumption with the risk of all-cause and cardiovascular disease mortality among US adults | BMC Public Health | Full Text
https://bmcpublichealth.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12889-024-18515-9


Drinking Coffee May Lower Risk of Death From Too Much Sitting : ScienceAlert
https://www.sciencealert.com/drinking-coffee-may-lower-risk-of-death-from-too-much-sitting

座りがちなライフスタイルはさまざまな慢性疾患を引き起こすリスク要因であり、これまでの研究ではウォーキングなどの方法でリスクを軽減できることが判明しています。ところが、健康へのメリットがあるとされているコーヒーの摂取と座りがちなライフスタイルの関連性については、まだよくわかっていないとのこと。

そこで中国・蘇州大学医学部の研究チームは、成人のコーヒー消費と座りがちなライフスタイルによる死亡リスクの関連性を調べるため、アメリカで実施された全国健康栄養調査のデータを用いた研究を行いました。

研究では、2007~2018年に収集された1万639人分のライフスタイルについての回答結果に加え、2019年12月31日までの死亡率に関するデータが用いられました。被験者のうち945人が追跡期間中に死亡し、そのうち284人が心血管疾患による死亡だったとのこと。


分析の結果、1日に8時間以上座っている人は1日4時間未満しか座っていなかった人と比較して、すべての死因で死亡するリスクが1.46倍高く、特に心血管疾患による死亡リスクは1.79倍高いことが判明しました。この結果は以前の研究を裏付けるものですが、研究チームはこれに「コーヒーの消費量」を考慮した分析も実施しました。

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in サイエンス,   ,   無料メンバー, Posted by log1h_ik

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