Intelが自社の設計が原因で第13・14世代CPUに不具合が発生していることをついに認める
Intelの第13世代Coreプロセッサーおよび第14世代Coreプロセッサーのユーザーから「ゲームがクラッシュする」「ソフトウェアが正常に動作しない」という報告が相次いで寄せられていた件について、Intelが「自社のマイクロコードに原因があった」とする声明を発表しました。Intelは2024年8月中に修正パッチをリリースする予定です。
July 2024 Update on Instability Reports on Intel Core 13th and 14th Gen Desktop Processors - Intel Community
https://community.intel.com/t5/Processors/July-2024-Update-on-Instability-Reports-on-Intel-Core-13th-and/m-p/1617113#M74792
第13・14世代プロセッサーの不具合は2024年初頭から報告されており、2024年4月にはIntelが「不具合の原因は、マザーボードのオーバークロック設定にある」とする報告書を作成していました。しかし、その後も「ゲームだけでなく圧縮解凍ベンチマークやメモリテストも正常に動作しない」「デスクトップPCとは電力設定が根本的に異なるゲームサーバーでも不具合が発生する」などの報告が相次ぎ、マザーボードが原因ではない可能性が指摘されていました。
Intelの第13・14世代のCPUには欠陥がありクラッシュ・強制終了・エラーの原因となっているという指摘を証明する膨大な量のレポートデータが発見される - GIGAZINE
そんな中、2024年7月22日にIntelの従業員が「不具合が原因で返品された第13・14世代プロセッサーを分析した結果、一部のデスクトップPC向け第13・14世代プロセッサーで動作電圧の上昇が不安定性を引き起こしていることが判明した」とする調査結果を公式フォーラムに投稿しました。投稿によると、動作電圧の上昇はマイクロコードのアルゴリズムが原因で発生しており、プロセッサーに誤った電圧要求が送信されているとのこと。つまり、第13・14世代プロセッサーの不具合はIntelのマイクロコードが原因だったというわけです。
投稿には「Intelは高電圧の根本的な原因に対処するマイクロコードパッチを提供している」「不具合に対処するために、完全な検証を経て8月中旬に修正パッチを提供予定」とも記されています。
なお、ユーザーからはノートPC向け第13・14世代プロセッサーについても同様の不具合が報告されています。しかし、Intelは「モバイル端末での不具合の原因はデスクトップPCとは異なる」とする見解を示しており、今回の声明でもノートPC向けプロセッサーについては言及していません。
Intelが第13・14世代CPUの問題についてノートPCでは起きないと主張するもさらに反論されまくる - GIGAZINE
by Morton Lin
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