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Intelは中国のAI・半導体スタートアップ数十社の株式を保有しておりアメリカ政府から警戒されているとの報道、一部の株式を売却しなければいけない可能性も


世界最大手の半導体メーカーであるIntelが、中国のAIスタートアップへの投資を加速していることが報じられています。アメリカ政府は中国への投資を進めるIntelへの警戒を強めており、同社は中国のテクノロジー関連株式を一部売却しなければいけなくなる可能性も指摘されました。

Intel venture arm’s China tech stakes raises alarm in Washington
https://www.ft.com/content/0217cab2-c9a3-4ffa-993a-39874d6d803f

Intel Capital's investments in Chinese AI startups draw US govt attention — firm invests in 43 Chinese tech companies | Tom's Hardware
https://www.tomshardware.com/tech-industry/intel-capital-investments-in-chinese-ai-startups-draw-us-govt-attention

Intel Capital betting big on Chinese AI startups - Silicon Valley Business Journal
https://www.bizjournals.com/sanjose/news/2024/07/16/intel-capital-meeting-big-on-chinese-ai-startups.html?page=all

Intel Capital has a stake in 43 Chinese technology companies – report - DCD
https://www.datacenterdynamics.com/en/news/intel-capital-has-a-stake-in-43-chinese-technology-companies-report/

Intel's China investments may have spurred fresh US curbs • The Register
https://www.theregister.com/2024/07/16/intels_china_investments_may_have/

Intelの投資部門であるIntel Capitalが、中国のテクノロジー系スタートアップ43社の株式を保有しており、1990年代初頭の設立以来120社以上の中国企業に投資しているとイギリスの経済メディアであるFinancial Timesが報じています。Intelが株式を保有している中国企業の中には、AIや半導体といったアメリカ政府が投資を警戒する分野に属する企業も含まれるそうです。

直近では、IntelはAI企業である「AI-Link」に2000万ドル(約31億7000万円円)、シリコンフォトニクススタートアップの「North Ocean Photonics」に9100万ドル(約144億円)を投資しています。Financial Timesによると、Intelは中国に拠点を置くAI企業16社と、半導体企業15社の株式を保有しているそうです。

Intelは中国のテクノロジー分野にいち早く投資してきたことで知られており、2014年時点で110社を超える中国のテクノロジー企業に合計6億7000万ドル(約1060億円)、2015年には8社に6700万ドル(約106億円)を投資しています。Intelは後にアメリカ政府から制裁を受けることとなるAI音声認識テクノロジーを開発するiFlytekにも出資していました。2015年以降、Intelは中国で14億ドル(約2200億円)相当の取引を行っていますが、これは個別の取引の合計額であるため、実際の出資合計金額は不明です。


Intelは政治的圧力により中国事業を分離したベンチャーキャピタルのセコイア・キャピタルやGGV Capitalとは異なり、中国での投資を続けています。市場に詳しい投資家は、Intelがアメリカで多くのビジネスチャンスを逃してきたため、中国のAI分野における投資を積極的に進めていると予想しています。

中国のベンチャーキャピタルで働くという匿名の人物は、Financial Timesに対して「AI時代に取り残されるのではないかという恐怖が、Intel Capitalに緊迫感を生み出している可能性があります。IntelはアメリカにおいてAI分野の非常に熾烈な競争にさらされており、取り残されるわけにはいきません。そのため、AIに資金を投入する場所を世界中で探す必要があり、中国は数少ない選択肢のひとつというわけです」と語りました。


アメリカと中国の間で高まる地政学的リスクにより、AIや半導体といった分野への民間投資に対する監視は強化されつつあります。アメリカの新しい規制では、AIや半導体製造技術が最終的に軍事利用される可能性があるため、アメリカ企業が中国のAIおよび半導体分野に投資することを制限しています。そのため、中国のテクノロジー分野に多額の投資を続けるIntelは、中国企業への投資の一部を売却しなければいけなくなる可能性もあるそうです。

実際、この規制の影響でIntelは過去18カ月で中国での投資を大幅に削減しており、2023年初頭以降に中国で完了した取引の件数はわずか3件にとどまっています。

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in メモ, Posted by logu_ii

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