ネットサービス

サブスクで課金するアプリなどの76%にダークパターンが最低1つはあり、最大67%に複数のダークパターンがあることが判明


アメリカ連邦取引委員会(FTC)や消費者保護及び執行のための国際ネットワーク(ICPEN)、グローバルプライバシー執行ネットワーク(GPEN)が2024年7月4日に、ユーザーのプライバシーを危険にさらしたり、製品やサービスの購入を促したりする可能性のある「ダークパターン」の使用に関する調査結果を発表しました。サブスクリプションサービスを提供する642のウェブサイトとアプリを分析した結果、約76%が最低1つのダークパターンを使用しているほか、約67%が複数のダークパターンを使用していることが明らかになりました。

FTC, ICPEN, GPEN Announce Results of Review of Use of Dark Patterns Affecting Subscription Services, Privacy | Federal Trade Commission
https://www.ftc.gov/news-events/news/press-releases/2024/07/ftc-icpen-gpen-announce-results-review-use-dark-patterns-affecting-subscription-services-privacy


Public Report ICPEN Dark Patterns Sweep.pdf
(PDFファイル)https://icpen.org/sites/default/files/2024-07/Public%20Report%20ICPEN%20Dark%20Patterns%20Sweep.pdf

2024 GPEN Sweep on deceptive design patterns | Global Privacy Enforcement Network
https://www.privacyenforcement.net/content/2024-gpen-sweep-deceptive-design-patterns

FTC study finds 'dark patterns' used by a majority of subscription apps and websites | TechCrunch
https://techcrunch.com/2024/07/10/ftc-study-finds-dark-patterns-used-by-a-majority-of-subscription-apps-and-websites/

Report finds most subscription services manipulate customers with 'dark patterns'
https://www.engadget.com/report-finds-most-subscription-services-manipulate-customers-with-dark-patterns-225640057.html

ダークパターンとは、オンラインユーザーインターフェースで主に見られる行為で、消費者を誘導したり、だましたり、強要したり、操作したりして、消費者にとって最善の利益とならない選択をさせることです。


FTCなどによって行われた今回の調査は、サブスクリプションコンポーネントを含む642のウェブサイトとモバイルアプリを対象としています。調査の液化、プラットフォームの約76%で少なくとも1つのダークパターンが使用されており、約68%のプラットフォームでは複数のダークパターンが使用されていることが明らかになりました。

ICPENによると、発見された最も一般的なダークパターンの1つは「サービスを提供する企業にとってネガティブな情報を見つけるのを困難にするスニーク」とのこと。また、「サインアップと購入のプロセス中にサブスクリプションの自動更新をオフにできない」というダークパターンも多く確認されており、調査対象となったサイトとアプリのうち約81%が、この手法を使用して、サブスクリプションが自動的に更新されるように設定していました。


さらに、約70%のプラットフォームが、サブスクリプションをキャンセルする方法に関する情報を提供していなかったほか、約67%のケースで、再度サブスクリプション料金が支払われる日付を消費者に明示していなかったことが指摘されています。

また、GPENはユーザーのプライバシーを侵害するおそれのあるダークパターンを調査しています。1000以上のウェブサイトやアプリを対象とした調査の結果、約89%のケースでプライバシーポリシーに複雑で紛らわしい言葉が使用されていたことが報告されています。また、プラットフォームの約57%が保護の少ないプライバシーオプションを選択させていたほか、約42%がユーザーに影響を与えやすい感情的な言葉を使用していました。

海外メディアのengadgetは「どんなに賢い人でも、このようなダークパターンに触発されて最適とは言えない決断をすることがあります。今回の報告書はダークパターンが違法であるかどうかについての指摘は行っておらず、ただダークパターンが多くのプラットフォームに存在することを示しています。今回の調査結果は、我々にとってデジタルリテラシーが必須なスキルであることを強調しています」と述べました。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
「無料」と宣伝してユーザーをだますダークパターン広告をやめない税務申告サービスを連邦取引委員会が提訴 - GIGAZINE

消費者を「ダークパターン」でだましてプライム会員に登録させたとしてFTCがAmazonを提訴 - GIGAZINE

年間17兆円以上を稼ぐために航空会社はダークパターンを多用している - GIGAZINE

ユーザーをだますデザイン「ダークパターン」により有料サービスの無料トライアルが機能していないという指摘 - GIGAZINE

ついにAdobe Creative Cloudのサブスクをキャンセルする方法について規制当局が調査に乗り出す、あまりにもめちゃくちゃなルールをユーザーに押し付けているため - GIGAZINE

基本プレイ無料のゲームで有料スキンを購入していない子どもがいじめられていることが最新の調査で明らかに - GIGAZINE

ついにAmazonが悪質な「ダークパターン」で消費者をだましたとして12億円の罰金を科される - GIGAZINE

in ネットサービス, Posted by log1r_ut

You can read the machine translated English article here.