偽造HDMIケーブル製造者を警察が強制捜査、1日で約4億円分を押収

台湾警察が、ライセンス認証を受けずにHDMIケーブルの模造品を製造していた業者を摘発しました。捜査により3037本のケーブルが押収されていて、警察は被害総額がおよそ8000万ニュー台湾ドル(約4億円)に上ると発表しています。

HDMI影音傳輸線仿冒品影像差恐釀災 保二破獲3037件 - 社會 - 自由時報電子報
https://news.ltn.com.tw/news/society/breakingnews/4505081

警查獲網售未授權HDMI仿品 侵權市值近8千萬 ｜ 公視新聞網 PNN
https://news.pts.org.tw/article/669004

HDMIケーブルは家庭のテレビ、PCなどのオーディオ・ビデオ設備にほぼ不可欠なケーブルとなっていますが、誰でも製造できるわけではなく、規格管理団体から認証を受ける必要があります。

認証を受けずに模造品を製造していたとして、台湾警察は高雄、台中、台南の事業者3人を摘発し、合計3037本のケーブルを押収。今回押収された製品はほとんどが中国のサプライヤーから調達されたものであったと発表しました。

警察担当者によると、模造品には本来19本あるワイヤーが6本～9本しかなかったり、絶縁体が正しく取り付けられていなかったりするような粗悪品も含まれていたとのこと。中には8Kテレビの映像が720Pで伝送されるようなケーブルもあったそうです。

2022年8月からの業界統計によると、記事作成時点までにHDMIケーブルの偽造事件は30件近く発生しており、台湾だけで40億ニュー台湾ドル(約190億円)の損害を出しているとのこと。

法律では、故意に模倣品を販売した者、または販売する目的で模倣品を所持、展示、輸出または輸入した者は、1年以下の懲役、拘留または罰金刑に処せられます。警察は、模倣品や粗悪品を購入しない方法として、HDMIの公式ウェブサイトでメーカーが正規のものであるかを確認したり、正規メーカーであることを示すQRコードが提示されているかを確認したりする方法を推奨しました。