カプコンが「PCゲームへの非公式MODの導入はチートと変わらない」との見解を示す
一部のPCゲームでは、「キャラクターの見た目を変更する」「ゲーム内に新たな機能を追加する」など、「MOD」と呼ばれる改造プログラムを適用することが可能です。しかし、MODの使い方次第ではゲームバランスの崩壊や正常なゲームプレイが困難になる状態を招く可能性があり、ゲームソフトウェアメーカーのカプコンは、「PCゲームにおけるMODの導入はチートと変わらない」との厳しい意見を表明しています。
RE:2023 Anti-cheat and Anti-Piracy Measures in PC Games Recommendations for In-House Production - YouTube
Mods are "no different than cheating", according to Capcom | GamesRadar+
https://www.gamesradar.com/mods-are-no-different-than-cheating-according-to-capcom/
Why Capcom thinks PC game modding is akin to “cheating” | Ars Technica
https://arstechnica.com/gaming/2023/11/no-capcom-modding-pc-games-isnt-the-same-as-cheating/
「バイオハザード」や「ストリートファイター」などのカプコンが開発したゲームでは、これまで敵キャラクターの見た目を「きかんしゃトーマス」に変身させるMODやキャラクターの衣服を脱がすMODなどが公開されています。
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これらのMODの多くは一般のユーザーが開発、公開しているもので、カプコンなどのゲームメーカーが公式にサポートしているものではありません。MODについてカプコンは「MODは、既存のゲームにさまざまな機能を追加できたり、機能の変更を行えたりできるため、多くのユーザーの人気を集めています。大多数のMODはゲームに対してプラスの影響を与えています」と述べています。
一方でカプコンは「MODを導入してゲームをプレイすることは、チートのような不正行為を働くことと何ら変わりありません」と指摘しています。カプコンによると、ゲームバランスに影響を与えるようなチートツールは、ゲーム内のコードとメモリ値を書き換えるとのこと。公式にサポートされていないMODも同様の手順で作成されるため、カプコンは「公式にサポートされていないMODは、チートツールと区別することは不可能です」と述べています。
さらに、カプコンは「公序良俗に反するMODが多く公開されており、これらが広まると、製品のイメージが損なわれ、ブランディングにも影響が出ます」「本来公式にサポートされていないMODにもかかわらず、もしも一部のユーザーが正式実装された機能だと勘違いしてしまうと、ゲームへの風評被害や悪評につながる可能性があります」と注意喚起。
加えてカプコンは、ゲームの進行を困難にする「フリーズを引き起こし、セーブデータを破損させる可能性のあるMOD」について注意を促しています。カプコンは「これらのMODが広まると、サポートセンターへの修正を求める問合せ件数が増大し、サポートスタッフへの負担が急増する可能性があります。そのため、高品質なゲームを作るためのリソースが不足し、結果としてゲームの品質低下や売上の減少、ユーザーからの信用失墜につながるおそれがあります」と指摘しています。
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